第六話 ゆったり甘々な時間 お風呂上がり編



○北海道ニセコ町、高級温泉旅館・温泉&サウナ付き特別室、脱衣所(夕)

    早乙女梨花が脱衣所で髪を乾かす。

   (SE:ドライヤーのコードをコンセントに差す音)

   (SE:ドライヤーのスイッチをオンにする音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※開始

    ドライヤーの音を少しの間だけ流す。

   (SE:聞き手が引き戸を開け、脱衣所に入ってくる音)

   (SE:ドライヤーのスイッチをオフにする音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※終了

    聞き手の右斜め前に梨花が座っているため、⑧スタート。


⑧「あれ? もうあがってきたの?

  もう一回くらいサウナ入るのかと思った」


    聞き手:十分入ったからね。


⑧「確かに。

  よくよく考えたら、もう一回サウナ行くとか正気の沙汰じゃないか。

  結局お風呂にも浸かったし、サウナも四回入ったもんね」


   (バックSE:聞き手がタオルで身体を拭く音)※開始


⑧「あ、洗面台使う?

  ちょっと待ってて。もうすぐ終わるから」


   (SE:ドライヤーのスイッチをオンにする音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※開始

   (バックSE:聞き手がタオルで身体を拭く音)※終了

   (SE:ぱっと聞き手が服を着る音)

   (バックSE:聞き手が脱衣所を離れようとする足音)※開始

    聞き手が少し離れるため、⑧から⑯。


⑯「え? えっ? ちょっと待たんかい⁉」


   (SE:ドライヤーのスイッチをオフにする音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※終了

   (バックSE:聞き手が脱衣所を離れようとする足音)※終了


⑯「髪の毛まだ乾かしてないでしょ⁈

  どこ行く気だ!」


    聞き手:え、乾かしたよ?


⑯「タオルで拭いただけじゃん‼

  はい、こっちくる。乾かしてあげるから」


    聞き手:オカン?


⑯「誰がオカンじゃい‼

  まったく。困った子だこと」


    聞き手:……オカン?


⑯「ほら、つべこべ言わずにこっちきなさい。

  はぁー何でこんなずぼらな子に育っちゃったのかしら。

  もっとしっかりした子に育てたはずなのに」


    聞き手:ちょっとオカンムーブ楽しんでない?


⑯「あはは。オカンっぽかったでしょ?

  まぁー冗談はこれくらいにして。

  ほらほら。早くこっちきて。

  ちゃーんと乾かしてあげるから」


   (SE:聞き手が梨花に近付く足音)

   (SE:梨花が席を立つ音)

   (SE:梨花が聞き手と入れ替わるように数歩歩く足音)

    聞き手の正面に梨花が来るため、⑯から⑧。


⑧「はい、じゃあ座って」


   (SE:聞き手が椅子に座る音)

    聞き手の後方に梨花が来るため、⑤。


⑤「……え? 全然乾いてないじゃん!

  もぉ〜〜〜。先にタオルで拭くね?」


   (SE:数歩移動する足音)

   (SE:籠からタオルを取る音)

   (SE:元の位置に戻る足音)


⑤「ジッとしててねぇ〜」


   (SE:梨花が聞き手の頭をタオルで拭く音)

   (SE:聞き手が身動きする音)


⑤「あ、てめぇ!」


    聞き手が身動きし、梨花が左耳に顔を寄せるため、⑤から③。


③「動くな! ジッとしてろ‼」


    聞き手:……もしかして脅されてる?


③「あははは。脅してないわ‼

  ほら、変なこと言ってないでジッとする‼」


    聞き手が大人しくなり、梨花が元に位置に戻るため、③から⑤。


⑤「えへへ。ちゃんと大人しくできるじゃーん。

  そうそう。そのまま動かないでねぇ〜」


   (SE:梨花が聞き手の頭をタオルで拭く音)

    しばらく聞き手の頭を丁寧に拭く音を流す。


⑤「ある程度乾いたね。

  よし。じゃあ、ドライヤーしていきまーす」


    聞き手:お願いしまーす。


⑤「うん。任された!」


   (SE:梨花がドライヤーをオンにする音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※開始

   (バックSE:髪をワシャワシャする音)※開始

    梨花が聞き手の右後ろ、真後ろ、左後ろから話すため⑥、⑤、④を交互に。


⑥「どう?」


④「気持ちいい?」


⑤「強さとか大丈夫そう?」


    聞き手:大丈夫。


⑤「オッケー」


   (SE:全体的に乾かすため、梨花が左右に少しだけ動く衣擦れ音)

    しばらくドライヤー音と頭を拭かれる音。

    その後、髪型を整えるイメージで威力を弱める。

   (バックSE:髪をワシャワシャする音)※終了

   (SE:ドライヤーのボタンを押す音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※継続 弱めに。

   (バックSE:可能であれば優しく頭を触る音)※開始


⑤「……うん」


   (バックSE:可能であれば優しく頭を触る音)※終了

   (SE:ドライヤーのボタンを押し、電源を切る音)

   (バックSE:ドライヤーの音)※終了

    梨花が聞き手の髪が濡れていないか確認する。


⑥「うん」


④「うん!」


⑤「ちゃんと乾いてるね。

  はい、おしまーい。お疲れさーん」


   (SE:梨花がドライヤーをコンセントから抜く音)

    聞き手:ありがとう。


⑤「どういたしまして♫

  ……さてと。ねぇ? 今、ご奉仕してあげたよね?」


    聞き手:おっと。嫌な予感。


⑤「嫌な予感って失礼だなぁー。

  たいしたことじゃないよ、たぶん!」


    聞き手:……そう言いつつ?


⑤「もーう。本当にたいしたことじゃないって。

  だからさぁ〜その……ちゃんと茶化さずに聞いて?」


   (SE:梨花が聞き手に寄り掛かる際の衣擦れ音)

   (ここから台詞よりもASMRの音メイン・全て囁き声)※開始

    聞き手の左側に梨花の顔が来るため、⑤から③。


③「さっきのサウナ勝負は引き分けだったけど……

  ワガママ言ってもいい?」


    聞き手:いいよ。


③「……理由も聞かずに頷いていいの?

  すごいお願いするかもしれないよ?」


    聞き手:髪の毛、乾かしてくれたし。


③「いや、さっきはそういう言い方したけど……

  でもそっか。髪の毛乾かしてあげたご褒美は貰わないとか」


    聞き手:それに……


③「それに、何?」


    聞き手:いつも頑張ってる君のワガママくらい叶えてあげないと。


③「えへへ。やっぱり君が恋人でよかった♫

  ……ねぇ」


   (SE:梨花が聞き手を後方から抱き締める音)


③「(至近距離)ちょっと早いけどさぁ。……ベッド行きたい」


   (SE:梨花が聞き手を抱き締める力を強める際の衣擦れ音)


③「(至近距離)ダメ、かな?」


   (ここまで台詞よりもASMRの音メイン・全て囁き声)※終了



《続く》

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