第三章まで

 殺そうと思ってたやつは既に死んでました。


 殺そうと思ってたやつは既に死んでました。


 同じことが二度続いたので同じことを二度続けて書きました。


 殺す殺すいっといて肩透かし二連、尺の都合かめんどくさくなったのか、キャラは移動はしてても物語に進展がないのが前半です。苦痛です。


 ただヒロインが殺す予定だった方の女の方が、別に殺されるほど酷いことしてるわけでもないのにやたらと不幸な目に勝手になってるあたりがなろうっぽいです。


 それと、男の子に対して第三者を通して存在しているとする描写があったので、夢オチ空想オチではなさそうです。


 で、後半やっと殺す。


 三人目、デブでチビな中年男だから『人』とは数えられてないようで、遠慮なくボロクソ吐き捨てながら念願のぶっころはがっかりの極みです。


 ちゃんと殺したことにはなってますが、肝心な部分がヒロイン含めて目撃できてない、あとは音声だけでお楽しみください状態で済まされてるので消化不良、殺人描写どころか死体の確認さえさせてくれない徹底した潔癖症、書けないなら出すなよ。


 これ、実写の映像が目に浮かぶという、との帯は実にところ何も見えない、見せてくれない状況を指す皮肉だとしたらかなり感服です。


 注視すべきイベントにフォーカスが当たらずおざなりに流されていく。


 そのくせ主人公カップルの絡みが長い。多い。濃い。


 ことあるごとにイチャイチャキラキラ、ノロケ延々と読まされる苦痛、全肯定理解ある彼くんに可愛い可愛い言われるヒロイン、顔赤らめてんじゃねぇよ、死ね。


 海に行ってキャッキャッキャあたしをつかまえてごらーんやってタイトル回収とか、実写映像にしたらバエル的な考えが浅はかです。


 これはヒロインたちへ向けての殺意を高めて最後みじめな最後を迎えるためのカタルシス溜め期間だったとしたら見事です。楽しみにしてます。でないと私が死にます。


 総じて苦痛でした。


 なんというか、やたらと女の子にとっての胸キュンをひたすら並べられるくせに、メインテーマとされてる殺人とかそういった部分がひたすらぼやけてて、ただとってつけたスパイス未満に成り下がってます。


 厳密に意味は違いますが『偽善』に対する憤りに近いものを絶えずなすりつけられてきます。なんかこう「乗っけとけばバズるんでしょ?」みたいなのが透けるどころか隠す気もない。


 もっとも、他人の生き死に興味がない的な話はずっと通してやってるのでブレてはないですが、にしてもなー。


 こういう空虚な感じが『透き通った文章』とかいうのでしょう。


 で、次の章でいよいよと言いますが、散々出てきてもったいぶり続けてた本題に入ると調が始まるようです。


 この分だと肩透かしなんだろーなー。

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