第7話 ツンツンしちゃダメえ!
「ほのか! マジで洒落にならんからやめれ!」
「お兄ちゃんがいけないんです~」
「気に障ること言ったなら謝る、ごめんって!」
「んー。じゃあほのかの今の装備を当てたら許してあげよっかな! ほのかは今どんなカッコをしてるでしょうかっ!」
ほのかのカッコ? え、下着二枚でしょ?
それならいけるんじゃないか?
「当てたらオシオキ終了なんだな?!」
「その代わり外れたら罰ゲームが一回つきます」
「マジか!」
外れると罰ゲーム追加、だと……?!
「ちなみにチャンスは何回だ?」
「何回でもいいよ☆」
「……全問外したら?」
「お兄ちゃんは一日ほのかのおもちゃ☆」
「だね、じゃねえよ!」
ううう、罰ゲームどころか今のこの状況を全力で回避したい。でもほのかの機嫌をこれ以上損ねるのも嫌だし、下着二枚なら一回で当てられるんじゃないか?
さっきのしかかられた時に肌の感触は多かったけど、ほのかのちく……いかんいかん! キーワードを選ばないと大変な事にフレミング右手の法則相対性理論サインコサインタン塩レモン、よしせーふ。
お胸の先っちょの感触はなかった気がする。
ほのかがさっきまで着てたのはワイシャツとスカート、それにキャミソールにブラとおパンツ、靴下くらいなもんか。そこからシャツとブラとキャミは消える、と。
……待てよ?
スカート、履いてないかも? 下半身にスカートの生地の感触しなかったし。と、すると……残るはおパンツと靴下の組み合わせしか無くね?
「なあほのか。靴下は
「うん!」
はっはっは、貰ったぜ! おパンツと靴下で鉄板だ。ほのか、語るに落ちたな。でもお兄ちゃんは駆け引きのできないような、そんな素直なほのかが大好きさ。
「ほのか、僕が一回で当ててやろう。オシオキも罰ゲームも回避して見せる。そうしたらさっきほのかがかちんと来た事ちゃんと話そうよ。んでお兄ちゃんの悪かった所教えてくれないか」
「おお自信満々。……うん、それでいーよ」
あ、ほのかの元気がない。ちょっと焦り始めたな。ふふふ、令和のホームズと言われる僕にかかったらこんなもんさ。自薦だけど。
「ほのか、答えていいか?」
「いーよー♪」
「装備はズバリ! おパンツと靴下だ!」
「おおっ」
「どうだ、当たりだろう!」
「ぶっぶー、外れ! やったあ☆」
「嘘でしょ?!」
それ以外に何がある? え、実は超小さい面積のブラとおパンツだったとか? いやいやいやほのかさん、虚偽申告してませんか?!
「ほのか、お兄ちゃんの勝ちって認めなさい!」
「えーだって外れだし。見る?」
「見……ない!」
「ぶーぶー」
こんな密着した状態で半裸とか見たら無理無理無理。理性の前に別のものが飛びそうだから!
「答えだけでいい!」
「じゃかじゃか、パンパカパーン! 正解は!」
「正解は!」
「ニップレスと靴下☆」
「ちょっと待ってえええええ?!」
何だその組み合わせは!
そんなカッコ卑猥すぎるだろ!
「下着に謝んなさい! というかそんなのわかる訳ないでしょう!」
「えーほのか、『装備』としか言ってないもん。見てみる〜?」
「……ちらっとだけ確認します。ちょっとだけ! あんまり目隠しずらさないでね?! お兄ちゃん大変な事になっちゃうから!」
「なっちゃえ♪ ほい」
「…………ぎゃああ?! 戻してえ!」
「ねえねえ、起っきした? しちゃった?」
こんなんちらっとだけでもわかる、本当に上下つけてないよこの人! それに、ななな、何だあれ! 半裸、いやほぼ全裸に紺のロ―ソックスって破壊力ヤバくないか?!
それにほのかさん、こんなにお胸さんおっきかったっけ?!
ぎゃああ! めっちゃ痛い!
静まれ! 静まってえ!
「じゃあ、罰ゲームです!」
「今はダメえ!」
あんなの見たあとに何かされたら……僕の理性が崩壊してしまう!
「うらうらうら☆」
「ツンツンしちゃダメえ!」
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