第6話 お土産?1
梓とレンが休憩している間は、アスラが敵を倒していた。
アスラの腕には、梓達と同じ腕輪が付いており、暫く敵を倒しスキルを習得したり、レベルを上げているみたいだ。その顔には、笑顔が浮かんでいて……とても楽しそうに、動き回っている。
アスラがとーーても楽しそうに敵を倒してるよ。私も、アノ子が満足する迄アスラが付き合ってね?って言ったのが効いてるのかな?イヤ、でも……。私達の中で、アスラは……戦闘狂だからな〜。素で嬉しがってる?
まぁ、それはさて置き……、アスラが言ってた…、あまり考えたくない………。そのー神様達と暴れてた……?とか、何?皆何してるの!?気持ちは分かるよ?私だってちょっと、本当にちょーっとだけ暴れると思うから。もしも、会ったら頭がピカピカにツルッツルに成るように………、お呪いをするんだー!!絶ーー対に!今から準備しちゃお!何人居るかな?
フフ……、楽しめだな〜。
梓からどんよりと暗いモノが漂い出し、レンは少し顔が引きつりながら、梓を呼び掛ける。
「………………梓、取り敢えず…、帰ってこい」
ちょっと、どんなお呪いにするかと考え始めた梓は、レンに呼び掛けられて意識を戻す。
「?レンどうしたの?私今、ちょっとお呪いを何にするか「止めろ!?ヤるなよ!?」…えぇ〜!?ダメ?」
「ダメだ!?」
レンに被せ気味に止められて、梓は拗ねる。
「梓!?絶対に!ヤるなよ!?」
レンがもう一度、梓がお呪いをするのを止めて、
「神々には、償いとしてアノ鬱陶しい奴らの相手を何度でも、何回でもしてもらうんだからな!?呪いで、チャラになったらどうする!!」
その言葉に、拗ねている梓と楽しそうに敵を倒しいたアスラが、雷に打たれた様な反応をして、レンの顔を凝視した。
「良いか?コレはチャンスなんだ!此処で借りを作って、奴らの相手を押し付けるチャンスなんだ!!」
レンはそう力説する。
「!?レン!凄い!?じゃあ、神様達にお嫁に貰って!って、言っても良いの!?後!私達と接近禁止に縁切りとか!?」
梓が、手を叩き喜び。
アスラが慌てて言う。
「イヤ!?マズいって!?今、現在進行で相手してもらってるから!?もう神様達にバレてる!それより、あの寄生虫共の事をちゃんと元の世界の神に引き取れって言お!?」
「あ〜……、そう言えば…、そんな事言ってたっけ……?アノ問題児共の神様達、何度言っても無視何だって……。
それで……。アノ子も一応その同類?同僚?だからって、押し付けられたって。
アノ子はもう、うちの子何だけどな〜……」
「あぁ……。アイツはな、その他の寄生虫な奴らは……知らん!」
梓とレンはゲンナリした顔で、神々に押し付けられると思ったのに、それが出来ないかも知れないと知り、かなり落ち込んだ。
「そもそも何で、梓についてるんだ?アイツら…?梓が召喚した訳でも無いだろ?
俺が召喚された時には、何か居たし?」
不思議だと言う顔して、聞いてくるアスラ。
「?ああ……。勿論、最初は違う人と契約してたみたい……。でも、性格が合わなくて?無理矢理その契約を破棄して、色々な人についてたって聞いたよ?
一応言っとくと、無理矢理つかれてるだけだから……」
梓が初めて会った時の事を思い出して、遠い目をしながら答える。
「最初に会った時にはもう、アノ子が居たから……ね?それで……元の世界でアノ子から搾取してたから、これからも自分達の為に〜て、憑かれたの……アノ子が。ハァー」
「被害を受けた異世界の元神でも……、アレは無い。」
「アノ子に無理矢理憑く様なあんなのと私、絶っ対!に!契約しないから!これからも!例え、アレラが存在があやふやになって、消滅しても!?」
そう言い怒りを隠さない梓とレン。それに、若干引き気味のアスラ。
「まぁ、何だ?取り敢えずその問題児で寄生虫共は、置いといて。神様達がアイツと離してくれてたから……な?ソコは俺達、感謝しながら暴れてたからな?梓達もソコは覚えておけよ?
あ〜、それで、土産の話しを…、だな……?」
何故か、アスラがビクビクしながら、先程話していなかった事を話す。
「えっ!?そうなの?ーーそれは先に言って欲しかった……。私…、てっきり、うちの子達が暴れて、神様達に軽ーく遊ばれてて。アノ子がアレな状態で、思いっ切りヤッてると思ってたから……。後、アノ子にしぶとく憑いてるアレらが便乗して暴れてるのかと……。
アノ子の事、一応守ってくれてたんだ……、神様達……。」
梓が驚き、アスラの説明で想像していた事を叫んで、感謝はしなきゃと深く頷く。
レンは感謝したが、そろそろ土産の事が聞きたくなったので、話しを促す。
「それで?アスラ?土産って何だ?」
「お~~っと!俺達が暴れてた事とかはスルー?まぁ、良いけど……。
で、お土産ね。取り敢えず一つ目は、此処の敵。異様なリポップの速さだけど、これアノ問題児で寄生虫な奴らと同じ世界の神達が、自分達の世界で消費しないといけない魔力を押し付けてきたのが原〜因。一応、あのダ女神も抵抗して、これでも魔力の量は少なくなってるそうだよ~。」
アスラの言葉に、梓もレンも固まり、低ーく冷たーい声を二人は出す。
「「は?…あれで?」」
「うん。あれで!半分以上は抑えられたんだってさ!これに関しては、ダ女神良くやった!!って、皆で騒いでたよ。
で、まあ~。そんな訳で、元の世界に魔力はちゃーんっと送り戻したから、安心して?それと、リポップはもう無いよ。この迷宮を全部回り終わったら、異世界に転移だってさ~」
「本ーー当に!!迷惑!なんだけどーーー!!!そりゃあ~、おかしいとは思ったよ?あの増えかたは~、何かあるよね?って!?」
「……アスラ?まさか……、その異世界に対して…、魔力を送り返す…それだけじゃあ無いよな?」
半分以上は抑えたと聞いても、二人はアレで?と怒りを隠し切れなかった。
問題児で寄生虫な奴らが居た異世界なだけある!!な〜んで!?被害に遭ったのに、そんな事やるんだろうね〜……!?さーーすがだよ!褒めてないけど!ね!!
ムカつくな〜……。イヤだけど……、認めたくないけど……、あの問題児で寄生虫共とちょっーとだけ縁が繋がってるから……。お呪いしとこ?大〜丈〜夫〜!効き目有るか分かんないやつだけら〜!
全身から……色々ないい匂いが、凄〜く強く匂うだけで、その異世界で神様達の石像とか縁のモノ、加護を貰ってる者とかも匂うだけ、だから〜。
可愛らしい仕返しでしょ?こんなの……。
梓がコソコソお呪いをしている時、レンがアスラに詰め寄り睨みながら、圧を掛けていた。
アスラは両手でレンに落ち着け、とジェスチャーする。
「あ、当たり前だろ?地球の、と言うか日本の神様達が、我慢の限界でな?問題児で寄生虫なアイツらと一緒に送り返したんだな〜実は!それと、アノ異世界との契約?同盟?あっちの有責で破棄してたわ~。俺達見てただけだったが、ヨッシャーって思ったし」
それはそう、と頷くレン。
「当たり前だな。あの異世界がもう少し真面目で、真剣に……、いや俺が言うのも何だか……。俺が居た元異世界が垂れ流し続けた、魔力消費を溜め込まず、そして地球に流れる魔力を勝手に増やさなければ……、地球が消滅しなかったんだからな……」
怒りを露わにしていたレンが、段々と落ち込み声も小さくなっていった。
「あ〜……。レンのせいじゃ無いしな……、それは。あん時は……、日本の神様達が慌てて、他の真面目に対処を手伝ってない地球の神様達に言ったり。問題児共の神様達に抗議してたな……。結局、地球は消滅したけど」
アスラは、声に出さなかったが、そのせいで梓や皆が死んだと伝わった。
その声に出て無かった言葉にレンは同意しつつ、契約について思い出す。
前世で日本の神達が、契約の内容をお知らせ、とダンジョンの中に掲示板を作り貼っていたのだ。
「日本だけが、頑張ってダンジョンに潜って魔力を消費しても……たかが知れてる、からな……。それにしても、契約を破棄したのか……。確か……、被害を受けた世界が複数有って……、一番が互いに助け合うと言う事で。他にも色々な決まりをそれぞれの世界の神と結んでいたはずだが。しかも、他の世界の神達を立会人にして……」
それだけ、日本の神達がキレているのかと思ったレンは、梓が話しに加わってない事に気付き……見てみると、梓がお呪いのスキルを使っている所だった。
レンが目を見開き驚くので、アスラもレンが見ている梓を見て、やっぱり驚き叫ぶ。
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