第5話 悪夢の……
それから、しばらくして?いや……かなり時間がたった頃。
やーーと敵を倒すのを止めた二人は、肩で息をし槍を支えに立っていた。その顔には疲労と呆れが混じった表情をしている。
ぜぇぜぇ……ハァーーー。
け、結構……っハァ、じっ…時間…たっ、ハァー経ったはず……。
に……しても……、うーーん?コレ……ほーーんとーーに!笑っちゃう程、うん……ヤバイね!!イヤーー!無理にでも!!テンションを!上げないと!やっーーて!られるかーー!?
もーーー!!何?此処はーー!?えっ?敵を倒したら五倍?十倍になるの?ソレなら、ソウ説明に書いといて、よーー!?
「梓……、気持は分かるが……声に……出ているが?ハァ…態とっ……か?」
「……ぅえ?ハァ…マ…マジ?……ハァ」
「マジだ……」
二人は暫く見つめ合って、深い溜息を吐く。
ハァーー
「スキル……取っちゃおうか?ポイント…増えたから、さっき言ってたヤツと………………。
レン?コレ……私の見間違え…?」
「?何が……」
ブッチ
二人から何かがキレる音がした。
「フフフ………そーゆう事は早く……言ってよ!?」
「ああ、まっっったくな!?巫山戯てるのか!?」
ぶちギレた二人は、苛立ちを敵にぶつけて何とか、落ち着かせようとする。だがあまり効果は無く、また暫く敵を倒し続ける事になった。
二人がこんな状態になった原因は、
『期間限定 スキル交換ポイントが十割引きに!?
スキル交換は今がお得!? 』
なーーにーーが!?十割引きだーー!?今がお得…じゃあーーない!?さっきまでこんなの書いて無かっったでしょーーがーー!?
行き成り何で出て来るの!?もーー、どゆうことさー!?
そりゃさ?交換ポイントが少いのは、嬉しいよ?勿論。でも……、さっき見た時は、そんな事全っ然書いてなかったよね!?それなのに!なんでさ!?大事な事だから何度でも!!叫ぶよ!?
これなの……、あ?レンの方からすっごく冷たい冷気が………。私もキレて敵に八つ当たりしてたけど……、レンの方がヤバいのでは?
だって、少し間を空けて、
『スキル交換は何時でも、何度でも出来ます!!』って書いてあるんだもん………。コレでキレなかったら、聖人か心が意思が無いモノだけだと思う。
まぁ〜取り敢えず、………魔法を取って八つ当たりしよ。
うん……。そうしよう………。ハァ。
ポチポチっと、梓は操作をして取り敢えず、水魔法と土魔法、魔力操作と多重展開それから、魔力を取れるだけ取って、敵に魔法を浴びせ続けた。
レンの方も梓が魔法を撃ち始めた事で、少し冷静になって自分も魔法を取り、敵に撃ち始めた。
◇◇◇◇◇
それから、ひたすら敵を槍や魔法で倒し続け、途中から部屋の中に入って、少しずつ敵は減ってきている様な気が多分する二人は。
無表情で敵を倒し続けた。
多分………、きっと……、敵は減ってるはず……。だって、部屋の中に入れたから………。
でも……、減らないの……、何で……!?コレ可笑しいでしょ!?
途中で、スキルをまた取ったり、魔力を上げてるのに……。終わりが……見えない……。
それに……。隣が、怖くて見れないよ〜〜!?
と、取り敢えず、召喚スキルを習得して…、誰か…誰かを…呼ばないと!
このままだと!レンが!もっと!キレる!!それは、何とか避けたい!絶っ対に!
ハァーー。テンションを無理矢理上げてみたけど…、うん。無理!!
でも、召喚スキルを取って、助っ人を呼べないか試してみないと……。終わりそうに無い……よね?いや、呼んでも……終わるのかな?
部屋に入ったのは良いけど、ちょっと部屋の外……見たくない、な~。
梓は、全身から汗が止まる事無く出ているのを感じる。何故なら、一つはレンが冷たい冷気を垂れ流し、静かにキレているから。そして、もう一つは溢れ出しそうな敵を倒し、何とか二人が動き回れるだけのスペースを確保してから部屋の中に入ったのに……、敵を倒して暫く経った時に部屋の外を見たら………、今度は外の方が埋め尽くされていたのだ敵に。
そんな光景は、二人にとって悪夢としか言えないだろう。倒しても、倒しても減らない敵。魔法やスキルを習得して、倒す速さも数も多いいはずなのに、まったく減らないのだから……。
梓は魔法を連射をして、魔法の種類だって何個も同時に展開し、やっぱり連射をする様になった。後、武器も念力で操作して何個も同時に操ってもいる。
レンは、梓がやってる事に加えて………、ちょっと派手な爆発等を起こしているか……、それでも減る気配も、敵がリポップする事を止めるナニかも見当たらない。
幾ら二人が、敵を倒しながらスキルを習得やレベルを上げて、体力と魔法も尽きかけたら増やす事を繰り返しても。現状を見る限り、余り意味は無いみたいだった。
「………レン……。このままじゃ……、アレだから、召喚スキルを習得してもレベルを上げて、誰か呼べないか……試してみる……」
梓が疲労でもう限界に近く、言葉が途切れ途切れになりながら話す。
「ああ……。頼む、出来るだけ、呼んでくれ……」
レンも頷き、もう声に出すのも嫌な程、疲労と目の前の光景がキツかった。
「それじゃあ……、ヤるね?」
と、言いながら魔法の各種を連射して、念力で武器の操作を止めない梓、そして召喚スキルと従魔召喚もあったので両方を習得する。
レンは頷く事もしないで、モクモクと魔法を連射し爆発を起こしたり、竜巻を起こし念力で武器を操作している。
梓は習得したスキルを試してみたが……、何も起きなかった。
まぁ……、そんなに…簡単にさー!?発動?使えるとは、思って無いけどさ!?あーー!!今は、考えるより、スキルレベルを上げられる所まで上げて。取り敢えず、誰かに来てもらわないと!!
「もーー!誰でも!良いから、おいでませー!?」
梓がやけくそ気味に、自暴自棄に叫びながら、スキルを使い。指はまだ、二つのスキルレベルを上げる為に連打をしていた……。
ちなみにレンは、新しい武器を買って?念力で操作し、魔法を並列で多重に使える様にスキルレベルを上げるたりと忙しなく指を動かしている。
◇◇◇◇◇
二人の努力?を笑う様に、あれからかなりの時間が経ち。
やっと、本当にやっと、梓は召喚に成功した。
「………………………………お、遅い………」
「………………………………………っち………、遅い………」
梓とレンは目も表情も死んでいた。
「……あ〜?……うん。まぁ、気持ちは分かるけど?コレでも急いだし?後、神様達を脅して、暴れて来たから……?ね?許してよ、お土産もちゃんとぶん取って来たから!?」
現れたのは金髪の少し癖毛で、ヘラヘラしたチャラい感じがした男が片手を上げて、二人の側に来る。
「ーーーそれにしても……、な~んか、大変そうだねー!あ~、しかも、二人とも目も顔もヤバいね!……まぁ、様子は今までずーーと見てたから知ってるけど!」
可笑しそうに笑いながら近づいてくる男に、苛立ちと殺意が沸いた二人から凄まじい目が向けられる。
しかも、今までの事を見ていたと言われたら……、元気があれば殴り飛ばしていたかも知れない、雰囲気が二人から出ていた。
「……うん、ゴメン。ーー俺が悪かったからさ〜、ね?許してよ〜」
その男は、やっぱりチャラく何か軽かった。
「………もしかして……、茶化しに来たの…?後、お土産って何?………アスラ?」
「もし……、梓が言ったような……だったら……。アイツに差し出すからな?」
アランと呼ばれた男は、レンの最後の言葉に顔色をサーっと変える。そして、姿勢を正し、90度に素早く折り叫ぶ。
「本当ーーに!!申し訳ございません!!心の底から謝るので!それだけは……、それだけは勘弁してください!?アイツ……今、神様達に……その、やってるんだよ…、梓達がこんな事になったから」
梓とレンは、「「アノコ/アイツは、アスラもダメか……」」と声が揃い呟いた。それと、今は神様達が相手をしてくれていると知り。思わずほっと、安心する。
あ~。良かった~!取り敢えず、あの子の事は神様達に……任せよう…。
今の私達に、ちょーっと相手する余裕が無いし……。神様だし……免疫?耐性?耐久……、取り敢えずそうゆうのが人間よりあるはず…多分。だから、大丈夫。
それより……今は、アスラのお土産の事を聞こう。お土産は私達にとって良い事、だよね?
話しは聞きたいけど……、疲れたから…、ちょっと休憩したい。
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