第2話 やる事は?
さっさと二人が扉の先に進み部屋の中に入っていた。そこは二三階は有りそうな高さで、広さが大体サッカーコート一個分位は有りそうだった。
相変わらず不思議な空中、広いし高さも有ってしかもかなり明るいの何で。
ココが大体、前に来た時と同じなのは嬉しいけど。先も同じかな?少しは違う?違うならそれでもいいんだけど。
でもポイントはいっぱい稼げる様にしてくれれば、文句言わないんだけど…………。
梓とレイが中央に着き、梓が石で出来た台の様なモノに触れて、慣れた様子で操作をしていくのか。
「ーーーレイはどれにする?」
武器を選ぶ所まで行ったので、自分のを選んだ後に背後に居たレイの方を振り返り、梓がたずねる。
レイは梓の事を何とも言えない顔で見ていた。
呆れとナニ普通にこの状況を受け入れてるんだ、という雰囲気が駄々漏れしていた。
ぁ~、レンのアノ顔というか眼がすっごく冷たい。鋭いしコッワ。確かにレンと会うのは久しぶりだけど、というか前世ぶりなんだけど。
っえ、前世とかナニ言ってんだ?って、ホントなんだから仕方ないかな。うん、前世で地球が色々大変なダンジョンとかスキルと魔法な世界に、小説やマンガみたいに突然なっちゃったんだよね~。
っえ?何で?原因?、ついさっき会ったダ女神が大体の原因ですけど?まぁ、今は何でそうなったかは、うん、置いといて。
で、そんな世界になって、私はソコソコ生きていた訳で?ね。
その時に『ガチャ』という沼が、用意されていた訳で。ガチャ、アレはズルイ何回でも回したくなる様にされてたし。
レンはそんな『ガチャ』で来てくれた。
それで最初に言われたのが、元はあのダ女神と同じ神で、後兄妹みたいなモノだった事。
後、原因はあのダ女神だけど、協力してた他の神達(レンの親的存在と創造神も居た)を止めようとしたけど、敗れて今は神格を一応は持っているが種族が精霊だと。
私と初めて会った時は、かなり衰弱して今にも消えそうだったな。その後レン、かなり頑張ってステータスを上げたら、今の種族は神族になってるんだっけ…………?
あれ?何でレンが居るんだろ?
えっ、レンってもしかして……私を心配して……来てくれたとか?
思わず梓がニコニコ笑顔でレンを見上げる。
だが、梓が見たのはレンの呆れ顔だった。
「ーーーハァ〜梓、声に出てるのだが?ワザとか?」
そこそこ深い溜息をレンは吐く。呆れ顔が可哀想な子を見る様な顔になっていく。
その言葉を聞き梓は、眼を見開き驚く。声に出てるとは思っていなかったからだ。
「っえ、出てたの?声に?……マジ?」
レンが大きく頷く。その顔には基本無表情なレンが、疲れを滲ませていた。
「……え〜と、何かゴメンね?ーーー気を取り直して、レンだけどうして居るの?他の子達は?」
「ハァー。前世でステータスをかなり上げただろ?その御蔭で転生後も憑いてこれた。ただすまない。ステータスは初めて会った時位まで落ちている。」
「そうなんだ~憑いてこれたのか〜。ありがとね、憑いて来てくれて。後ステータスは気にしないよ?私だってどうなってるか、分かんないんら……」
憑いて来てくれたのが嬉しかったのか梓は、満面の笑顔をレンに向け、レンの話の続きを待った。
「他の皆は憑いては来ている。しかし、此処には出てこれないだけだ、制限があって。多分だが、スキルを取れば召喚出来るようになるだろう」
「本当!!!よっかった〜〜!!じゃぁ早くポイントを稼ごっう!!今直ぐに〜〜!!」
レンの言葉を聞き、前世で従魔になってくれた皆にまた会えると分かり梓は、テンションを上げて早くポイントを稼ごうと、レンを急がし始める。
「っ待て、そんなに慌てるな。時間は気にしなくて良いんだから…………」
「時間気にしなくて良いの!?じゃぁ早く、ゆっくりと稼いでいこう」
「あぁ、皆を召喚してステータスを元に戻そう。フゥー身体が重くてな……まぁ、衰弱してるよりはマシだが」
「そういうのも、あるんだ!」
えっ、じゃぁレンが何時もより不機嫌で元気がなさそうだったのは、ソレのせいだったんだ。
皆に早く会いたいけど、まずはレンの調子戻さないと。
二人は気を取り直して、操作が途中になっていた台に視線を向ける。
「ーー前世だと。……ネタ武器が有ったんだけどな……、残念無かった……」
梓はネタ武器が無かったのが余程残念だったのか、とても落ち込みハァーーと、溜息を吐いた。
そんな梓を気にしないでレンは、自分の武器を選んでいる。
「梓、残念なのは分かったが、君が変なモノを選べなくなった事を正直、ホッとしている。この事については、アレに感謝したくなるな」
「えっ!?どうして!?ネタ武器見るの楽しいよ!!後、そこそこマトモなのをちゃんと使ってたし!!本気でヤバそうな、持ってるの恥ずかしいモノは使ってなかったもん!!」
「……あぁ、そうだな。…………梓も早く武器を選んでくれ。私は取り敢えず槍と小さい盾にした」
あからさまに話しを変えるレン、そんなレンをジトーと見る梓だったが、まだ武器を選んでいなかったので、取り敢えず先に選ぶ事にした。
武器を作れる様になったら、何かネタ武器作って遊ぼうかな?でも、ちゃんと安全は確保してだけど。
私自身が怪我するのも、皆が怪我するのも絶対にイヤだし。
「レンが槍と小さい盾?武器二つ選べたんだ?」
「組み合わせ次第みたいだがな」
「う〜ん。組み合わせ……、なら杖とレンと同じ小さい盾にしておこうかな。そこまで運動神経良くないから…………」
「そ、そうか。ステータスを上げていけば、どうにかなるだろ?それに、君は前衛で暴れるタイプではなかったはず。もしかして、前衛で暴れたいか?」
「ち、ち、がうよ。何時もソレは無いから。でも時々はやってたでしょ?」
「……時々?割としょっちゅうだったが?」
ゔ〜っと唸り声を出し始める梓に、レンは深〜〜い溜息を吐き出した。
どうしよう否定出来ない……。割とあったし、何なら一人ソロでダンジョンに行って、何日か潜ってたから。でも、大体魔法で吹っ飛ばしたり、貫いたり、槍か杖を中心で剣を使うのは、本当に時々だったし。
「ーーフゥー、分かった。あれは時々、ということで良いから。そろそろ始めよう」
その言葉に、唸り声を上げていた梓が、真剣な表情をして気持ちを切り替える。
「うん。気を取り直して、ーーー始めよう」
武器を選び終えていた二人は、その後に出てきていた『確定』のボタンを押し、次に出てきた『スタート』のボタンを押した。
すると、空中に薄い黄色の画面が現れて、画面に映し出されていたのは地図だった。
どうやら此処は、迷宮風の所々に大きな部屋が有り、大きな部屋だけじゃなく通路にも敵が居るみたいだ。
「ーー今回は迷宮風なんだね。この赤い点滅してるのが敵でしょ?」
「まぁ、普通に考えたらそうだな。しかし、敵の強さが分からないな。どれも同じ大きさで、色も同じでは」
「そこは慎重にやって行こう。怪我はしたくないし。でも、意外と広いね?」
「ああ、此処と同じ位の部屋が九つ、此処より二、三倍の部屋が一つ。迷路になっていて、行き止まりも有りか…………。全部を回るか?それとも」
レンが言い終える前に、
「勿論絶っ対にー全部回るよ!!」
「ハァーー、分かった。ならそろそろ行こうか?」
「うん!!今度こそ張り切って行こ!!」
張り切っている進んで行く梓をレンが、優しい顔でその後をついて行った。
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読んでいただきありがとうございます。
どうでしたか?
他のお話を書いてたら、異世界転移(召喚)物書きたくなったので、思わず書いてしまいました。
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