2.東にある西

飛ばされた事はよくないが、飛ばされた場所は、ましだった。そう考えていた。




チューヤは、現在、四つに別れていた。


西のシーチューヤ、東のソウエン、南のシュクシン、北のトエンである。


このうち、コーデラ人とラッシル人が「チューヤ」と呼んでいるのは、国境を接していて、国交のあるシーチューヤの事だ。歴史のある国で、南北に長く、四つの国の中では、「進歩的」と言われている。


皇都のセートゥは、最も古い都の一つだ。南部にはコーデラ系、北部にはラッシル系の住民もいる。セートウは中心の内陸にあったが、陸路が整備されていて、人生をかければ、歩いて楽に国内一周が出来る、と言うジョークがある。他の三つの国と国境を接しているが、トエンとの間には大陸最大と言われるラプト湖が、シュクシンとの間には、これまた世界最高峰のヒミダ山脈がある。


言語は主に西チューヤ語だが、コーデラ語とラッシル語も公用語扱いになっている。ソウエンの東チューヤ語も通じるが、歴史的経緯により、公用語にはなっていない。ただし、両者の差は発音で、文字の場合は、あまり差はない。


北のトエンはラッシルとは国交はあるが、コーデラとはない。民族系統はラッシル系で、言語は南ラッシル語になるが、チューヤ語も両方通じる。遊牧民中心の国だが、最近は定住化の傾向がある。五十余りの氏族の合議制が取られていて、彼らの王は、その中から選出される。


冬はシーチューヤに近いマーウに、夏はラッシルに近いバカロに、王都を移す。国家意識が薄く、流動的と評されるが、ソウエンが度々侵略をしており、迎え撃つために、たまにラッシルやシーチューヤと同盟し、団結して戦うこともある。一時はソウエン北部を占領したこともあった。ラッシル西からラプト湖を介して、東に向かって流れるラプト川、ラッシル東から流れてチューヤに抜けるアムナ川のお陰で、降水量の少なさを補っている。


ソウエンは、東側の、一番気候に恵まれた、大陸でもっとも豊かな地域を中心に、海路で南方や東方の群島と広く交流があった。一方、チューヤの他の三国とは、長く対立していた。もとはシーチューヤと、皇帝の位を争って独立した国だ。


本家のシーチューヤより、チューヤ独特の文化や制度を守っている。黒目黒髪の、いわゆる「東方人」が多いが、皇都アンテン付近には、大昔に帰化した、コーデラ系が僅かにいた。公用語は東チューヤ語だけだが、南ではシュクシン語の方が通じやすい。国土はシーチューヤに継いで広いが、南西部には広大なタクロス砂漠があり、全国土の四分の一を占めている。分離独立以前に整備された陸路はあるが、海岸部の都市は海路で行き来するのが一般的だ。


シュクシンは、ソウエンから独立した、南方民族中心の王国だ。シュクシン語は、チューヤ語よりは南方の言語に近く、使用される文字も異なる。東西に長いため、両方のチューヤ語を公用語にしている。都市部に限るが、コーデラ語も通じる。国土は一番小さいが、主要都市は全て海に面している。王都のハノンだけは、ソウエンとの国境近くの大河・ヨスカサ川沿いにあった。


もともと、各種経緯もあり、ソウエンと仲が悪かったが、近年は、西への商業拡大を図っているため、シーチューヤと対立することが増えていた。コーデラとは正式な国交はないが、南方やシーチューヤを介して、人の行き来は増えていた。コーデラのアレガノス地方の登山家達には、地元の難関アレガ北壁の次に、ヒミダ山脈を目指してやってくる者もいる。ヒミダ最高峰のエベス山は、シュクシン側にあるからだ。


チューヤ全体に言える事だが、国や民族の関係が複雑で、国境で紛争が起きた時は、合わせて内戦が起こることが多い。


特にソウエンは、独立したシュクシンの埋め合わせを、トエンやシーチューヤの領土で補おうとする傾向が強く、現在は交戦はしていないが、相手国の対立組織を支援する動きがある。だが不思議な事に、海を越えて支配、という感覚はなかった。エパミノンダスの例でも、自国から皇族を騙して金銀財宝や大量の穀物、兵士を奪った悪党の居場所を突き止め、ヒミカまで正規軍を派遣したにも関わらず、手付かずの財宝と、生き残った兵士を回収したら、さっさと帰還してしまった。正規軍なら、完全な占領は簡単だったにも関わらずだ。


この話を、ファイスにそれとなく向けてみると、


「その時、ヒミカから、ソウエンに『戻った』。」


と答えが返ってきた。しかし、彼は、ヒミカの出身だ、と先に言っていた。エパミノンダスの研究内容と、ファイスの現状を考えると、ソウエン人の兵士の体に、ヒミカで別人の「魂」を入れ、暗魔法と「複合」させたと考えられるが、やはり年齢が合わない。


魔法力が高いと、男性は中性的な外見になり、年より若く見える傾向があるが、それでも限度はある。


ファイスも、顔立ちは中性的と言えなくもないし、背は俺より高いが、剣士の割には痩せている。彼は、属性魔法は使えない。暗魔法のみの使い手、というのは、彼しか知り合いがいないため、比較対象がいないが、魔法の補正かもしれない。


まだ話せない事情はありそうだが、彼が同業者でないことははっきりした。


仮に彼が同業者であっても、カッシーがいる以上、連絡者が現れる事はないだろう。てっとり早く、コーデラに戻りたかったんだが。まあ、俺が一人でも、来たかどうか。前の時も放置だった。だが、あの時は融合していたし。


「…ラズーリ、ラズーリ、聞いてる?」


カッシーが俺に話しかけていた。あれこれ考えていた俺の耳は、危うく引っ張られる所だった。


 ※ ※ ※


俺達は、港街ポゥコデラ(「コーデラへの港」という意味)へ向かうため、中継点の保養都市メイランに来ていた。皇帝の避暑地のある街だが、それほど涼しい訳ではない。森と湖の景観が、コーデラ風で珍しいからだった。


今は夏の終わり、今年は冷夏だったが、秋に向かう時期としては、気温が下がるペースが遅い、という。


宿を取ろうとしたが、きちんとした部屋は、身分証明書の他、警察の許可証がいる、なければ大部屋になるか、寺院の無料宿泊所になる、と言われた。保養都市のわりに、宿の料金はコーデラに比べて、遥かに安いものだった。俺達は、警察署に向かっていた。


「警察に行くより、単に料金を上乗せすれば良かったかも、と、ファイスが今頃、言うのよ。」


「すまない。気がつかなくてな。」


「まあ、許可を出すのが警察なら、金の話は、持ち出さないほうが良かったかもね。」


俺達が出た場所の近くには、「窓口」の街ソアルがあり、そこからコーデラ側のサオン(シイスンより山側の町)までの転送装置もあった。だが、それは使えなかったため、ここまで来た。


ソアル側の係員は、偶然にもファイスの顔見知りだった。だから、チューヤにくるのは初めだから、クエストの日程を間違えた、という言い訳はきかない。なので、正直に話すことにした。


「僕達は、シイスンでの新法の調印式のため、狩人族との会合の場に出た、グラナド殿下の護衛団です。会合の後、法案の反対派の罠で、何かの魔法で、ここに飛ばされました。だから、一刻も早く、コーデラ国内に戻りたいのです。」


チューヤとコーデラの場合、国境を越えるには、身分証明書または旅券、移動元からの出国許可証、移動先からの入国許可証がいる。後は、「モラルチェック」という、「禁忌」(飲酒可能年齢、裸体許容範囲、その他性的なモラルや宗教、慣習による注意事項。)を記した文書に目を通し、確認のサインする必要がある。


コーデラとラッシルの間は、身分証明書とモラルチェックで良かった。チューヤが厳しいようだが、恐らくこれが普通だろう。


俺は冒険者ギルドの、カッシーは芸人ギルドの身分証明書を持っていた。俺のは、「上」で作ったもの、カッシーのは彼女の「本来のギルド」が用意した物らしいが、「偽物」ではない。ファイスは、一応はまだ冒険者ギルドに籍があるようだが、ユリアヌスに雇用された時に、コーデラの労働管理局から発行される身分証明書を持っていた。旅券もある。ただ、旅券には、今回のコーデラからの出国記録はない。


しかし、それで断られた訳でない。係官は、ファイスに恩があるらしく、


「恩返しに、本当はすぐ通してやりたいんだが。」


と、言いにくそうに切り出した。


「シイスンの騒動の事は知ってる。でも、そのせいで、当分、コーデラへの装置は使用禁止なんだ。制御室にを施錠し、鍵は上司が管理している。彼は出張中で、帰りは来週と言っていたが、ややこしい会議だから、一ヶ月は覚悟してくれ、とも言っていた。正直、帰りはわからん。」


彼は、コーデラのクーデターの時から、手続きが増えた、お前が出国した時とは、比べ物にならない、と、ファイスに話していた。


緊急の場合は手続きが省略できるが、今はチューヤは戦争も内乱もなく、モンスターはいるが、この地域は今の季節は弱いらしい。ファイスの言っていた例のクエストも、今年は早々におしまいになっていた。


鍵をこっそり、という手もあるが、係官に迷惑がかかるのは避けたい。


係官は、少し考えてから、代わりの案を出してくれた。


少し遠回りになるが、麓の町から、列車が出ている。二回乗り換えるが、メイラン市まで行けば、港町ポゥコデラまで、便利な直行便がある。そこからなら、コーデラ行きの船がある。


コーデラ船籍の船であれば、俺達が乗る分には、恐らく問題はない。代替輸送で、今は混んでいるだろうし、シイスンに近いナギウに直行出来るかわからないが、上司の帰りを待つよりは、確実で早い。


それに、仮に上司が戻っても、許可をくれるかどうかわからない事もある。


陸路でサオンまでのほうが、距離は短いが、荒れた山道で、現在は『道が通っているだけ』の状態だ。転送装置が出来てからは、途中の宿場も廃村になって、本当に何もないらしい。


薦め通りに鉄道を使い、メイランに着いたのだが、出発は早かったのに、着いたら、夕方になっていた。最終の直行便は出た後だった。乗り継いで夜遅く着いたとしても、船を探すのにも宿を探すのにも困る。


また、宿ならメイランの方が多い、と駅員に言われたので、泊まる事にした。


そうこうして、警察署についた途端、入り口にいた警官が、


「別荘なら、そこのパン屋を右だ。」


と、チューヤ語で、ぶっきらぼうに言った。彼は、同僚と熱心に話していて、誰が入って来た気配だけは察し、こちらを見ずに言った。


俺が、宿泊許可証の話をすると、改めて振り向き、しげしげ眺め、


「ああ、外国人か。」


と、今度は奥の半開きの扉を差し、コーデラ語で、


「あそこで。ちと慌ただしいが、気にせんで。」


と、言った。


中に入ると、いきなり、怒鳴り声が聞こえた。


「だから、それじゃ、駄目だろ!」


15、6くらいか、チューヤ人の少年が、数人の警官に、食って掛かっていた。ただ、少年ながら、彼も警官の服装をしていた。


「駄目も何も、あるか。常識のない。」


と、警官の一人が言っていた。


「ああ!?問題なのは、俺の常識か!?」


「当たり前だ。夕食時に怒鳴りこむ積りか。」


「あんたらが、それだから、夕食時になっちまったんだろうが!ヤーインがなんだよ!もう、頼まん!」


少年は、勢いよく、入り口に向かってきた。俺とカッシーは避けたが、ファイスにはぶつかった。


「じゃまだ!」


と、謝りもせずに駆け去る。口論相手の一人が、


「あ、おい、フーロン!」


と声をかけた。カッシーが、ファイスに、


「大丈夫?」


と言うのと同時だ。ファイスは、


「え!?」


と、普段からは想像できない声をあげ、驚く。


「あら、あたしだって、今は一応は、あんたの心配くらいするわよ。」


「ああ…すまん。」


カッシーは、直ぐに、話しかけてきた別の警官の方を向いたため、彼の表情は見なかったようだ。


明らかに、動揺している。フーロンがぶつかったせいではない。今朝の係官のように、知り合いなのかと思ったが、そのわりには、走り去った彼の方は見ていなかった、


「で、どうするんだよ。あれ。」


口論していた警官達は、今度は談合を始めた。


「どうも、こうも、ほっとけ。門前払いだろ。」


「だけどなあ、怪我でもされちゃ、後味が悪い。それに、向こうが問題にしてきたら、結局、俺達にお鉢が回ってこないか?」


「太子様も、大っぴらには出来ん。立場上な。どうせ、後でユーノが追っかけるだろ。」


太子、とは、シーチューヤでの王子の事だ。本来は、ラッシルで言うところの皇帝の後継者「皇太子」を指すものだが、一夫多妻制(正確には正妻一人と、ヒエラルキーのある側室達)で、男子であれば側室の子でも皇位につけるため、王子すべてを「太子」、後継者を「上太子」と呼んでいた。ただし、これは正妻に男子のいない現シーチューヤ皇帝が編み出した呼称と制度で、ソウエンその他の国では使われていない。


「私達、宿泊許可証をお願いに来たんですけど、何かあったのですか?」


前半と後半に脈絡のない言葉だが、笑顔で話しかけるカッシーに、警官達はほっとしたような雰囲気になり、やたら饒舌になった。


ヤーインというのは、まだ若い(今年で22,3歳くらい)太子で、第七位の側室の産んだ息子だ。一応は上位の側室の産んだ太子だったが、それより位が高く、遥かに年上の太子が何人かいるので、上太子には、なれなかった。というより、さっさと諦めて、現在は宮廷を離れて、メイランの皇帝の別荘に住んでいる。別荘は、数年に一回、皇帝が使うものの1つに過ぎないが、その「留守」を預かる名目だ。


そのヤーインだが、最近、急に「女好き」になった。もともと多妻制であり、太子の身分では、公的な費用の発生する正式な側室はいないが、自分個人に当てられた費用で、愛人を作っている者はいた。


しかし、ヤーインはそういう方面は、真面目な太子で通っていた。変貌に地元は揺れたが、街の女を全て連れていく訳ではない。彼の好みは小柄なコーデラ系のようだが、コーデラ系の女性は、概してチューヤ人よりは長身だ。さらにメイラン付近のコーデラ系は、髪は黒っぽい場合が多い。部下が屋敷に連れていっても、帰されてくる者も多く、大抵の市民は、難を逃れていた。


去年までは、髪の色を抜いて、自分から売り込みに行く女もたまにいたが、「死人」が出てからは、いなくなった。


メイラン駅で警備員をしていたゲートルーネという女性で、友人の時計店の職員の代わりに、修理した時計を屋敷に届けに行って、もどらなくなった。


彼女は鉄道職員の祖父が死んでからは独り暮らし、職員寮にいたが、遅くまで帰って来なかった。夜中になってもだ。時計店の友人の家に行くと届けが出ていたので、遅くはなっていたが、寮長が時計店に連絡すると、


「彼女の友人の、『小柄な』店員が、屋敷に行くのを怖がったので、一緒に行った。友人とは街まで戻ってから別れたと聞いている。」


ということだった。警察は街を捜索した。


「街の入り口近くで、男性といた。」


「男性は屋敷の人だった。」


「男性がゲートルーネに、何か頼んでいたようだった。」


と目撃証言が出た。


ゲートルーネはコーデラ系だが、太子好みの小柄ではなく、女性でも警備員をしているくらなので、背はそこそこあった。しかし目撃証言があることだし、すぐ屋敷に行こうとしたが、その前に、彼女は街で発見された、


森から街に流れる川、街の水路の入り口で発見された。出ていった時とは違う服、右足には、鉄の輪がはまっていた。鎖をつけていたであろう、留め金かあったが、壊れていた。さらに腕を怪我して、頭にも怪我があった。


だが、死因は水死だった。


経緯は不明だが、森で迷って、川に落ちたが、恐らく足の輪のせいでうまく泳げず、岩にぶつかって怪我までし、そのまま溺れたらしかった。


屋敷の周囲には小さな森があり、裏手には、岩勝ちの川がある。


警官達は、屋敷に駆けつけた。そして、そこに、十人の拘束された若い女性達を発見した。


捜索願いの出ている女性は一人だけで、ポゥコデラの貿易商の妻だった。街の娘は、これまた一人だけで、時計屋の隣の、靴屋の娘だが、奔放な言動で有名だったため、両親は家出と思い、腹を立て、捜索願いは出さなかった。


この二人はコーデラ系だったが

残りは、近隣の村から、「奉公」に上がった娘達で、純粋なチューヤ系だった。


田舎の農村の暮らしは貧しく、シーチューヤは人身売買は禁止していたが、網の目を潜る者はいた。


見つかった女達のうち、帰宅を希望したのは八人だが、ポゥコデラの女性と、靴屋の娘以外は、家族が受け入れを拒否した。金を返さなくていい事になったら、受け入れると言った家族もいたが、結局、全員、先の貿易商人の妻が、靴屋の娘も含め、ポゥコデラに連れていった。結局、最後はコーデラに引っ越したらしい。


屋敷の部下たちは、全員更迭され、セートウに送られた。彼等は死刑になったが、太子のヤーインには、明確な処分はなかった。部下とはいえ、百戦錬磨の隊長に、逆らえなかった、ということだ。ただ、進んでいた婚約話は白紙に、皇都に戻る話もなくなったので、無傷ではない。


「まあ、地方に出された太子付きの部下が、憂さ晴らしをやるなんて、珍しい事じゃない。特に、隊長をしていた奴は、軍にいた時は、拷問が趣味だった、と噂もあった。ヤーイン様本人が女漁りしてたのは本当だからな。強く出れなかったんだろ。


街の人間は、ヤーイン様を疑っている者はいないんだが、多分…フーロンみたいな馬鹿は珍しい。皇帝陛下は厳しい方だから、もしそうだったら、ほっとかないさ。それがわからないんだか。


俺達も、新しい親衛隊が同じことをしないように、見回りは強化してるが、昨日、連れていかれた女は、どうも密入国らしくて、それで…。」


「旅券は本物ですよ。お連れの方も、そう言った、と言ってますが。」


話していた警官の、低い声を遮り、朗々とした、若い男性の声が響いた。


明るい髪の色の、コーデラ系の男性だった。警官の制服を着ていた。背はあったが、少し女性的な容姿をしている。


「知るかよ。偽と言ったのは、シントンの野郎…シントン様だろ。中央の役人に言われちゃ。」


「だからといって、放っておく警官がいますかね。グレーネ…ゲートルーネの件もあるのに。」


「じゃ、お前が追いかけろよ、ユーノ。フーロンも行っちまったよ。」


ユーノと呼ばれた青年は、


「待ってろと言ったのに。単細胞が。」


と、一瞬、表情を変えて呟きながら、小型のボウガンを装備し始めた。


「ああ、貴方もご一緒に。」


と、多少、穏やかな顔を、奥に向ける。奥から出てきた人物を見て、


「ハバンロ?!」


俺達三人は、同時に声を上げた。


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