第37話 変態に変態って言ったらダメだったんですか?

「ここから近い駅はここだね。よし!レッツゴー!」


「レッツゴー!じゃなくてですね!」


「何?何?」


「何さらっと手を握ってるんですか?」


「恋人繋ぎ!」


「じゃなくて繋いだ理由は?」


「繋ぎたかったから。」


「理由ではなく欲望ですよね?それ?」


欲望を抑えようとしないのか?


「ともかく歩こ?じゃないと私いつもクールキャラ通してるから10分前出社が基本なの。」


「あ、そうっすか。」


「だからつまらないことで立ち止まれないんだよ!」


「名言っぽく言ったらいいって問題ではないですからね?」


とりあえず諦めて恋人繋ぎで歩き出す。

周りに目がないだけマシか。人ここ少ないからな。けど人が多いとこに出たら………あー考えるのもダルい。ダルい。


「あのさ、」


「なんすか?」


「あのさ、ちょっといいづらいことなんだけど………」


「貴方にいいづらいことがあったんですか?」


「………私ね、りゅうたんに嘘ついてた」


「嘘?」


嘘?いや、この状況がもう嘘みたいなモノですが。


「嘘?いや、この状況がもう嘘みたいなモノですが。」


あ、心でも口でも出てしまった。


「言いにくいんだけど、言ってもいい?」


「どうぞ。てかいいづらいことって何?」


「聞いたらショック受けるし軽蔑するかもしれないけど………」


「はい?」


「昨日さお風呂でさ。私言ったじゃん。」


「何を?」


「私、私言ったじゃん。私のカップ数。」


「……………」


「私Hカップだって言ったけど、ホントはJカップなんだ!Jカップなんだ!Jカップなんだ!私りゅうたんとHしたいからHカップって言ってしまったんだよ!Hしたいから!Hしたいから!Hしたいから!Hしたいから!Hしたいから!」


「うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!黙れ!変態!」

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