第36話 どう転んでも犯罪者はダメだったんじゃないですか?
「え、マジでいくんすか?」
「マジで!いく!」
「そんな力強く言われも…………」
「ここから徒歩だと50分。電車使わないとだね!」
「いつも電車なんすか?」
「いや?徒歩。だって近いから。」
「俺の家に来るから遠くなるんすよ。バカですか?」
「愛です。」
「バカだ………」
「とりあえず私服でいいよ。昨日みたいに。私はスーツだから。どう?デキル女でしょ?」
「デキル女はそんなこと言わないしまず昨日までの貴方を見てるからデキル感がないです。」
「キャ、内側まで全部見られちゃった!エッチ!」
「見せてきたんでしょ?」
被害妄想は止めてくれ。
「でも今から出発した余裕で間に合うから大丈夫大丈夫。」
「もっかい聞きますけど拒否権は?」
「ないに決まってるじゃん。」
「決まってはないですけど。」
「今日のラッキーポイントはデキル女、ラッキーアイテムはゲーム、ラッキー場所はゲーム会社ってテレビでやってたよ?」
「一回文句いれるんでそのテレビ教えてください。」
何だよ?ラッキー場所って。
「ともかく行くよ!」
「ちょ、力強っ!」
「力も強いんだぞ?その気になればキミを押さえつけてセックスだってできるんだぞ?」
「だぞ?じゃないし。犯罪者。こら。」
何無理矢理押さえつけて最悪だな。
「はぁ、分かりましたよ。とりあえず財布とスマホは持たせてください。」
「うん。で鍵閉めようか!」
「アンタが口だすのはおかしいけどな?」
とりあえず鍵もかけて……カシャカシャ。
カシャカシャ?
「ちょっと………あの、なんで?写真撮るんすか?」
「え、合鍵つくるため!」
「あの開き直ってホントのこと言ってもわ~凄いってならないですからね?」
やっぱりどう転んでも犯罪者じゃねーか。ダメだ。この人。
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