第32話 寝ることさえダメだったんですか?

「あぁ、疲れた。風呂で疲れるって何?マジで。」


全部アイツのせいだ。アイツのせい………アレ?アイツは?


「アイツ帰った?」


「帰ってないよ!」


「近っ!デカっ!てか服きろや!」


「さて問題です。」


「服きろ……」


「突然男の子の家に泊まりますってなりました。」


「強制的にお前がそうしたんだろうが。」


「さて女の子は服の替えを持っているのでしょうか?答えはノー!服ない!だから服貸して!」


「もう勝手にしろ………」


「彼シャツがいいんだけど………何処?」


「もう好きにしろ。そこだから。そこにあるから。」



「ほら見て~!彼シャツ!下は何にも着てない!見る?」


「見ない。」


「興奮する?」


「しない。」


「ホントは?」


「ちょっと悔しいけどする。」


「ちゃんと言えてえらいえらい。」


「撫でるな!ここで大人を出すな!」


ずっと年下感を出してただろうが!


「さて寝ようか。」


「寝てくれ。布団で。オレソファーで寝るから。」


「じゃあソファーで寝る!」


「じゃあ布団もらうな。」


「じゃあ布団で。」


「じゃあ……ソファー」


「やっぱりソファー!」


「やめろ!金魚のフン!」


「例えがヤダなー。せめてひっつき虫にして?」


「変わるのか?それ?」


「変わる!」


こいつ意地でも一緒に寝る気だ。そこ超えたらもう終わりだ。だから


「あ、オレ買ってたゲームあるから夜更かししてクリア目指すわ。女の子は美容の大敵だから寝な」


「私もクリアに貢献するよ!」


「1人でやりたいんですけど?」


「2人のほうが効率がいいよ?」


「効率とかより普通にやりたいんですよね。」


「じゃあ後ろでアドバイスしてあげる。」


「いや、あの、寝てくれよ。」


「寝ない。」


「何で?美容の大敵だ、って言ってるじゃん?」


「好きな人といたほうが美容にいいって言ってた。」


「誰が?」


「キラリさんが。」


「自分の発言じゃねーか!ふざけんな!」


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