第15話 肯定ばっかりしてたらダメだったんですか?

「いやー、まさかまさかの伏線回収やな!スゴいで!これは!」


「別に伏線はってないから………」


「で、横にいるのがりゅーの彼女………って、え?めっちゃ美人やん!え、顔ちっさ!髪艶々!目でっか!鼻もシャープ!スタイル良!胸デカ!ウエストヤバいほど細いやん!お尻もしっかりしてるし………え、めっちゃめっちゃ美人やん!りゅー!アンタ何処でこんな美人見つけたん?え?え?りゅーのくせに生意気やな?え?」


あ~、ウザイ。絡みかたが大阪のおっさんなんだよな………おばはんじゃなくておっさんなんだよな……


「瑠々は………」


「いきなり呼び捨てかいな?えーで?えーで?呼び捨てえーで?」


「瑠々は彼氏いるんでしょ?」


「今はいるし居なかったとしてもりゅーを彼氏にはせーへんな。だから安心して恋敵とかやないから!心配ないで?」


「じゃあ安心だ。なら言うね。私はこのりゅうたんと一生を共にすると決めたの。」


「お、結婚?マジかいな?」


「結婚する。だって助けてもらった命だから。」


「助けてもろた?どーゆーことや?」


「私ね、クズ男に騙されて金とか精神とか全て奪われて虚無になってビルの屋上にいたの。さよなら、私のことをホントに愛してくれる人なんかいないんだ………そう思って死んだ、と思った瞬間、危ない!って引き上げる手と声が聞こえたの。そこにはりゅうたんがいたわ。何で助けた、とか色んな色んな気持ちがあったから私は飲み屋に行って話を聞いてもらったの。そしたら……りゅうたんは私のことを素晴らしいし絶対いい人に巡り会えるって言ってくれたの。私、昔から男運無くてしかも女子には嫌われて………だから会社ではクールを演じてるんだけど、そんな本性の私を素敵と言ってくれた、その時に思ったの。これは、この人しかいないって」


「おぉ!確かに運命やな!」


「運命違うから!否定をしろ!肯定をするな!」


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