第11話 電話勝手に出られたらダメだったんですか?
「私からも質問していい?」
「い、いいっすよ。」
「ズバリ!初彼女ですか?私が!」
「い、いや………初めてではないっすね…」
「…………へー。」
顔つきが変わる。
「何人?」
「へ?」
「何人と付き合った?」
「いや、普通ですよ?だから何人とか…」
「何人?」
「ふ、ふ、2人です…………」
圧が強い。
「ふ~ん。いつの彼女?」
「いや、その1人目はその中学の彼女で相手からじゃなくて俺から別れたんですよ。その時めちゃくちゃサッカー、俺サッカー部だったんですけどそのサッカーに集中したくてで別れたんです。」
「へ~。2人目は?」
「ふ、2人目は、その高校時代の恋人でそのめちゃくちゃ仲良くしてたんですけど相手が引っ越すから別れざるを得なくて別れたって感じですね。ね?何にも変なことな」
「2人ともまだりゅうたんのこと好きだよ。」
「いや、そんなもうだいぶ昔の………」
「私には分かる。女の勘。私には分かる。女の勘よ。」
「そ、そうですかね?は、は、は、」
「とりあえず今は私が一番りゅうたんを愛してることをクラスで宣言しなきゃ。行くよ。りゅうた」
その時着うたが流れた。今流行りのアニメの歌にしたが今、今、今流れてほしくない状況、第1位だった。
「着信だね。出なよ。」
「……………」
せめて男であってくれ。そう思い見ると……
そこには
天道 瑠々(てんどう るる)
と書かれていた。
うわっ、最悪。
「出ないの?」
「いや、迷惑電話だから。」
「………嘘。見せて。」
「いや、見せられない。いや、見せられないっておい!」
スマホをとり名前を眺める。
「てんどう るる………るる。るる。るる。るる。るる。るる。るる。るる。女だね。」
「いや、ちょっと待って。」
「安心して。私が出てあげるから。」
ピッ。
「あ、もしもし。」
いや、全然安心出来ませんから!
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