第6話 胸を触ったらダメだったんですか?

「りゅうたん。何で逃げたの?」


「いや、逃げるでしょ?あの状態なら!誰でも!てか何しにきたんですか?」


「有給使ってきたんだよ?偉いでしょ?」


「いや、だから、有給使って何しにきたんですか?」


「え、りゅうたんと恋人になりに。」


おぉ、ジーザス。


「い、言いましたよね?俺は恋人にはなりませんって。」


「いや、運命の相手だから。」


「そう言って過去騙されてきたんでしょ?」


「過去は過去。今は今。だってさ!私の命を助けてくれた彼ピは今までいなかったし。」


「彼ピって勝手に話進めないでください。」


「私のことはキラリンって呼んでいいよ?」


「キラリンじゃないですから。27歳が何言ってるんですか?」


「あ~、見れば見る度カッコいいよね。りゅうたん。」


「いや、普通なんで。普通の顔なんで。」


「普通がこれなら世は皆韓流アイドルだよ。」


「国籍越えてますから。」


この人、どうにかしないと。そうだ。


「あ、なら考えます。恋人になるか、どうか考えます。考えて結果をライムで……」


「ダメ!今決めて、選択肢はYesかはい。」


「Noがないですけど。」


「そんな選択肢はない。」


「いやいや………無茶苦茶な………」


「じゃあもっと無茶苦茶にしてあげようか?」


「へ?」


足蹴りをして体勢を崩した龍。だが下に柔らかいマットがあって良かった。うん?柔らかいマットが?床に?あるわけ………


「うん………意外と激しく揉むんだね……」


「あ、す、すいません!」


それはキラリさんの胸。いや、胸は触ったことあるけどこんなデカくて柔らかい胸は触ったことがない………むに………ヤバい……離したいけど手が勝手に………


パシャ。


「パシャ?」


「うん。バッチリ!」


「え、ちなみに………何がバッチリ何ですか?」


「私に馬乗りになって胸を揉むりゅうたんの姿がくっきり写真におさまったね!」


「あ……………」


「さて、お話しようか?」


ヤバい。ヤバい。マズイことになった。

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