第5話 赤い糸とか決めつけちゃダメだったんですか?
へ?今いる?扉の前に?
あと5秒で入る。54321
ちょっとま
「失礼します~!」
ガラガラっと扉を開けてやってきたのは昨日の女。早乙女 キラリだ。
「うわ、美人。てか乳デカっ。」
「バカ!声出すな!」
「う~ん。あのー!」
でっかい声で問いかける。
「ここに山本 龍くんいます?居たら返事してください!」
「おい。呼ばれてんぞ?」
「まず黙れ。俺は居ないものとしろ。」
「あ~れ~?居ない?そんなバカな。ライムではさっきいるって言ったのに。」
「おい。綾部。」
「何?」
「ここ何階だっけ?」
「2階だね。」
「飛んでも死なないか。」
「飛ぶつもり?やめろよ!龍!」
「ちょっと!綾部!名前出すな………」
「あ、いた!」
「やべっ!綾部止めろ!」
「止めろって言っても………アナタは誰ですか?龍の何なんですか?」
「よくぞ聞いてくれたね!私は山本 龍くんの彼女、嫁、生涯を共にする者!つまり龍くんを愛してる者だよ!龍くんのためなら何でもできる!」
ヤバい!サヨナラ!俺の身体!
「おい!龍!マジで飛び降りた……って、え?」
「言ったでしょ?龍くん?私は龍くんのためなら何でも出来ちゃうの!」
といって彼女も2階から飛び降り逃げた龍を追いかけた。
「痛っ。スタントマンにはなれねーや。」
ボロボロの身体を引っ張りながらやってきたのは使われていない旧理科室。
「ここなら誰も来ない。てか生徒自体もあんまり知らないんだから来ないだろ。」
ぴろん。ライムが鳴る。
綾部であってくれ。
ヤッホー!かくれんぼ楽しいね!
楽しくないですよ!早く帰ってください!
見つけたら帰るよ。
見つからないんで帰ってください。
ねー、龍くん
はい?
恋人になったら何て呼ぶ?
は?
りゅうりゅう?りゅうっぴ?りゅうたんがいいんだけどどう思う?
いや、恋人も何もなりませんから!
いや、なるよ。私たちは赤い糸で結ばれてるから。
結ばれてませんよ。
結ばれてるよ。だって
だって?
「りゅうたん、みっーけ。やっぱり赤い糸で結ばれてるんだよ?」
神様。早くきってその赤い糸!
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