第2話 おだてたらダメだったんですか?
「昨日まで普通に連絡とってたんだよ?1時間に一回!なのに今日は2時間経っても3時間経っても連絡が無くて電話をしても出てくれなくてそれでお昼になってようやく連絡が来た!と思ったら 別れよう って。私が重いから別れよう、って!え?昨日まで普通に私のこと好き好きって言ってたじゃん!私のこと世界で一番好きとか言ってたじゃん!って」
「はい。」
「それに彼ピ好きな人が出来たとか言って!私は彼ピのために食事も頑張ったしクレカも作ったし借金だって返してあげたしお金だって貸してあげた!なのに好きな人が出来たとか!マジであり得ないし~!」
「クレカ?借金?お金?」
「それに私会社ではクールキャラでいってるのに今日のミーティングで何回も失敗しちゃって………早乙女先輩大丈夫?とか言われたりしてさ………」
「はい………」
「しかも挙げ句の果てに知らない大学生の子に命を助けてもらうとか………マジで今日呪われてるよぉ………うわぁん!やっぱり死のうかな~!」
「あ、は、は、はい………」
龍は思った。コイツはヤバいのに捕まったと。顔もスタイルもいいから人生謳歌してるなんてバカにしてたわ。この人ヤバい。この人、中身で全て帳消しにするいわゆる激重メンヘラヤンデレ束縛系というヤツだ。
「君、何歳?」
「俺?俺は………今日20になったばかりで………」
「うわぁぁん!私は27!7年も違う!私おばさんじゃん!おばさんが年下に助けてもらってるとか………マジで………情けない……やっぱ死ぬしかない………」
「死なないでくださいよ。助けたんだから。」
「けどもう生きてる意味がないもん。」
「え?」
「彼ピのために生きてたのに生き甲斐がなくなったの!だからもう死んでも」
「いやいや、新しい出会い見つけましょ?」
「出会い系とかしても全員私の体目当てで。ホントの恋なんかないんだもん!会社ではクールキャラだし。それを壊して恋愛なんか出来ないし………やっぱり死ぬしか………」
「いやいや、出会いとかは突然ありますから!ほ、ほら!俺とキラリさんみたいにこんな偶然出会うこともあるじゃないですか!?」
「偶然………出会う………」
「そうですよ!あ、私の好きな顔!とか通りすがりにいたりしたらナンパとかしたらいいんですよ!キラリさん美人だし!」
「私、美人?」
「そうっすよ!だから死ぬには早いですって!」
「そうかな………えへへ………」
良かった。とりあえず死にはしないみたいだ。死なれたら後味悪すぎるからな。とりあえずおだてよう。
「いやぁ、うちの大学にキラリさんみたいな人いたらめっちゃモテると思うなぁ~!多分男子注目の的ですよ!」
「そう?そうかな?」
「そうですよ!自信持ってください!」
「………君名前なんて言うの?」
「え?山本 龍です。」
「龍くんね。龍くん、ライム交換しよ?」
「ライムですか?いいですけど。」
ライムの交換が完成した。
「では夜も遅いんで帰りま」
「龍くん。」
「何ですか?」
「龍くん。私の恋人にならない?」
「………は?」
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