模擬戦闘という名の蹂躙
「泰斗君、開始の合図はどうする?」
激しいじゃんけんの結果、勝者となったのは千聖ちゃんであった。
武美先生は悔しそうに少し離れた場所で立って待っている。
「何でもいいですよ」
「そう、じゃあいつものでいっか。
私が今からコインを投げるわ。このコインが落ちたら勝負開始よ」
「分かった。それでいこう」
「じゃあ、行くわね」
ピン
千聖ちゃんの投げたコインが空中で円を描く。
カチン
落ちる音が鳴る。
「光よ、剣となりて眼下の敵を切り裂け」
10を超える光の剣が俺めがけて飛んでくる。
超能力者であっても当たれば致命傷確定の威力と速さ。
なるほど、普通の超能力者にとっても充分に驚異的だ。
だが、俺は違う。
「闇魔法・闇剣創造」
最低限の魔力で闇の剣を一振り踏み出し、全ての光の剣を切り落とす。
「これでも剣術にも結構自信があるんだよね俺」
「そうみたいね。でも、私だって剣を扱うわよ。
永久の眠りにつけ、神聖剣・シエスタ降臨。
神聖武装・ドレスアーマー」
千聖ちゃんが光に包まれると、普段の制服の姿から神聖さで黄金に輝くドレスアーマーへと服装が変化する。
何気におへそとか背中の辺りが大胆に出ているタイプのドレスで結構エロい。
青少年の育成にはおそらく悪影響を与えると思う。
手に持っている剣は神聖さ以上に凶悪なまでの睡眠作用を感じる。
シエスタ、確か昼寝という意味だったけな。戦闘中に昼寝なんてしたら=で即死じゃないか。凶悪だな。
だけど、俺って眠らなくても平気なんだよな。
「取り敢えず、来いよ。仙郷さん、剣の腕がどんなものが見定めてあげるよ」
「初対面のくせに生意気言うじゃないの」
「それはお互い様だろ」
「私はいいの」
地面を蹴り俺に剣を向けて走り出す千聖ちゃん。
速さは流石神覚者候補というだけあって、時速70くらいは出ていると思う。
ただまあ、速いだけだ。分かりやすく読みやすい。
俺は添える様に剣を置く。
たったそれだけで千聖ちゃんの剣は弾かれる。
「な、でも、まだまだ~~~」
めげずに俺に攻撃を繰り返す。
だけど、読みやすく分かりやすい攻撃は一切届くことなく全て弾き返すことが出来てしまう。
そこにあったのは師範と初心者くらいの圧倒的過ぎて決して覆せない技術の差であった。
「仙郷さん、別にそこまで剣術下手ではないよ。ただ、素直過ぎるのと身体能力に任せ過ぎてる所が目立つんだよね。
だからある程度の技量のある人には簡単にいなされる」
「もう、攻撃が当たらない。何で当たらないの」
「だから。分かりやすいんだって。もっと全身を使って見なよ。例えばこんな風に」
俺は千聖ちゃんの左足を蹴る。
思わぬ攻撃に転げそうになるが、身体能力の高さと体感の良さでグッとこらえる。
だけど、それじゃあ駄目だ。
次の一手に繋がらなず、無防備を晒すことになる。
そのまま足をかけて転ばして押し倒す。
「ちょ、く、苦しい」
抵抗されないように絞め技をしてるから、それは苦しいやろうな。
ちょっと、いやかなりエッチではあるが、これも勝負の世界だしょうがない。
「どうする降参する?」
更に強く絞める。
胸が良い感じで当たって、幸福感に包まれる。これは中々に中々やな。
「分かった。こ、降参するわ」
絞め技を解き、立ち上がる。
俺の方を見て顔を真っ赤にする千聖ちゃん。
まあ、うん。無理もないな。割と結構ガッツリ押し倒したしな。
え?護衛対象なのにそんなことをして良いのかって?多分俺の組織も恋仲になってくれて平和的に手を貸してくれるならばそれがそれが一番良いと思ってるやろ。
「泰斗君、つ、次は負けないんだからね」
そう顔を真っ赤にした状態で何処かに走っていった。
ツ、ツンデレだ。
俺のオタクとしての勘がささやいている、これはツンデレだ。まごうことなきツンデレだ。
なるほど。千聖ちゃんにはツンデレ属性があったのか、そういうのもアリだな。
「さて、泰斗、次は私の番だぞ」
やる気満々といった感じで武美先生が名乗りを上げる。
そういえばいたな。すっかり忘れてたわ。
とはいえば武美先生の感じからしておそらく肉体強化系超能力者やろ、よし、闇魔法を使ったちょっと・・・いやかなりエッチな搦め手で速攻決着つけるとしますか。
――――――――――――――
主人公の性格設定というか過去編?
過去編とかをおいおい出していくつもりではあるが、とある事情で幼少期に家族を失い、復讐の為にとある組織に入る。
それで・・・・・・色々あって、今いる世界平和維持機構独立軍に所属、そこで更に様々な経験と修羅場をくぐり抜けた後、危険な任務に当たってしまい、死にかけた時に神覚者として覚醒。
今の組織の在り方に疑問を覚えつつもとある出来事を経て、所属することを決意。
自分の眷属を使って好き勝手しつつも、世界の平和と秩序を保つために尽力中。
性格
過去がどちゃくそ重たい上に、愛する人も亡くしてるけど色々あって超元気のハッピーで過ごしている良い意味での狂人。
過去作とは違い。明確に女好きな面がありもう既に童貞も捨てている。
ハーレム作る願望はそれなりにある。
それなりに常識があるから、初対面の女性とかはちゃんと上の名前でさん付けだが、心の中では下の名前でちゃん付けするちょっとキモイ奴でもある。
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