コッシー多分エロゲの友人枠やん


「ハア、やっぱりこうなったか」

 コッシーがため息を吐きながら言葉を続ける。


「仙郷さん、泰斗は今日転校してきたばかりなんだ。流石にいきなり戦うのは可哀想じゃないか?」


「いいや。そんなことないわよ。だって泰斗君、君は中位Ⅰの契約者なのよね。しかも契約相手は闇魔法神。

 闇の力と戦えば私はもっともっと強くなれるから私と戦いないさい」


 それ、全部あんたの都合なんじゃ・・・。というツッコミをグッとこらえつつ、ポジティブに考える。

 これを上手く利用して彼女に近づくのはアリなんじゃないかと。

 俺の任務は彼女の護衛だ。護衛をする都合上、出来る限り彼女とは仲良くして常に近くにいた方がいい。

 そして、今回の模擬戦闘を通じて上手い事仲良くなれれば、俺としてもありがたい。

 ある意味でラッキーなんじゃないか。

 ああ、そうだラッキーだ。素晴らしい。


 ・・・・・・・・・


 いやまあ、正直護衛任務貰ってるからの理由だけど、俺の本当の力を考えたら無理して、任務こなす必要ないし、今の所彼女、ちょっとアレっぽいからあまり関わりたくはない人種といえばそうかもだけど・・・。

 とはいえ第一印象が終わってるだけだ。少なくとも見た目は最高に良いし、もっと深く関わって見たら案外気があうかもしれないしな・・・。

 やるか。


「分かった。受けよう。えっと、次の模擬戦闘の授業で戦うってことでいいのか?」


「受けてくれるの。ありがとう。うん、そうだよ。じゃあ私楽しみにしてるからね。バイバイ」

 少し離れた席に座ってた友達の方に喋りに行った。


 何というか嵐のようなという言葉がしっくりくる人だな。


「泰斗・・・お前、よく受けたな。仙郷さんもといあの聖女の皮を被った暴力聖女は世にも珍しい成長型の覚醒者でクッソ強いぞ。

 一応、今現時点で俺の知ってる限りの情報ではあるが、その力は上位Ⅱであり、成長方法は闇系統の超能力者と戦い勝利すること。

 能力は身体能力含む様々な能力を強化する祝福魔法に部位欠損すら治せる貴重な回復魔法、光を操っての攻撃や防御、様々な効果を持った聖なる結界を張れたりする。

 かなりの万能型の覚醒者だ」


 何気に初耳情報が多いんだけど?あれ?うちの組織よりも情報知ってるってコッシー普通に凄くね?

 何、コッシーって無駄に色々と知っていて主人公程ではないけれど、実はそれなりに強いエロゲの友人枠かな?


「そうなんだ。なるほど良い情報をありがとう。でもまあそれくらいなら多分大丈夫だと思う・・・。自慢じゃなけど俺闇魔法抜きでも結構強いんだ」


「そうか。それは楽しみだな。頑張ってくれ。俺は応援してるわ」


「ああ。頑張るよ」


「さて、じゃあ、転校初回一発目の授業を遅刻したらアレだし、多少早いが闘技場に行くか。

 案内するかついてきてくれ」


「オッケー、ありがとうコッシー」





―――――――


 因みにちょいちょい出てくる上位Ⅰとか中位Ⅱとか覚醒者とか神覚者とか超能力者組合とか諸々の情報はおいおい、現代社会の授業という形で登場させます。

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