第2話
「はああああああああああああ!?」余りの驚きに叫んでしまう。「三条さんも言ってたでしょ、自然に目覚めた能力者ってことにしてあげるって、それって見逃してあげるってことじゃなくて、問題ない形に変えて報告してあげるってことだから」そういう彼女に俺は「でも俺には何の能力も知識もないぞ、そんな奴がその術士ってやつになれるわけないだろ」というと彼女は「だから私が陽くんの師匠になってあげます!一人前...は私もなってないから...そう!せめて3流術士くらいにはしてあげる!拒否権はないから!」そんなこんなで非日常な世界に足を踏み入れることとなったのであった。
その週の土曜日、さっそく彼女に呼び出された俺は高校の近くにある鷹宮商店街を抜けた先にある屋敷に来ていた。「ここがこの近辺の術士を統括する陰陽局術理協会鷹宮支部よ!」自信満々に紹介されたが表札には御影と書かれている。「ここさやの家じゃないのか?」そう聞くと”ギクッ”と冷や汗を流した彼女の姿があった。「いやぁまあそうなんだけどさぁ実際に支部も兼ねてるんだよね」元に戻った彼女はそういう「ここらにはほとんど術士がいなくてさ、その少ない人たちも本部とか東京に行っちゃうから歴史のある御影家の人しかいないからそれならいっそということで支部が家に組み込まれてるんだよね」”だから上の決定が一方的に下りてくることが多いんだけど”とボソッと彼女が言う「それで、俺はここで何をすればいいんだ?」(というか屋敷に住んでるってお嬢様じゃねぇか)と衝撃を受けながら聞くと、「叔父さんが支部長をしてるから顔合わせてあとは基本的な知識と訓練の予定だよ」
屋敷に入り案内された部屋に入ると40代くらいの男性がいた。「君が鶴城陽くんか、いらっしゃい」と優しい感じで声をかけ「災難やったなぁうちのさやがうっかりしていたばっかりに」と笑顔で彼女に棘を刺していた。それから少し話した後、道場のような作りの部屋に案内された。
「まず、術士には大きく分けて4種類のタイプがいるの、地脈を利用して星のマナを使うタイプ、大気に漂うマナを少しづつ集めて利用するタイプ、道具や生き物のマナを使うタイプ、そして自身のマナを使うタイプ、もちろんこれら1つだけしか使わないわけじゃないけどどれを主といているという意味ではどれかに大別されるわ」(まずは自分の軸となる方法を選んで他は必要な時に取り入れるくらいにすることが大事ということか)「それぞれの特徴を教えてほしい、あとおすすめとか」そう聞くと「陽くんは術士として
「それで、術を発動するにはどうすればいいんだ?」マナについてある程度分かってきたので実践的な内容について聞いてみると「まずは自分の中にあるマナに目を向けて
1時間ほど瞑想してみたが、成果は得られず「練習さぼらないように!」と釘を刺され解散となった。(覚醒したって言っても、術が使えなかったらしてないのと変わらないじゃんか...)と意気消沈した様子で変えることとなった。
時は過ぎ夏休みの時期に入っていた。俺はまだ炉心を知覚できず、訓練以外は依然と変わりのない生活を送っていた。「陽!今度みんなで海に行こうぜ!」そういう悠太に連れられ、俺は悠太ともう一人、
午前中にあらかた泳ぎきり、午後は街を散策しようということになり、俺たちは倉ノ
実想世界 反家 @soruca
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。実想世界の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます