SPEED.9番外編 涼斗のスズキ・アルトワークス

スズキ・アルトワークス (初代) 1987年式


        概要


別名  スズキ・フロンテ (6代目)


販売期間 1984年9月 - 1988年9月


       ボディ


乗車定員    4人


ボディタイプ  3 / 5ドアハッチバック


駆動方式    前輪駆動 (CA)

        四輪駆動 (CC) 



      パワートレイン


エンジン  F5A DOHC 12V ICターボ EPI

      F5A DOHC 12V EPI

      F5A SOHC 6V ターボEPI

      F5A ベンチュリーキャブ

      F5A シングルキャブ



変速機   3速 / 2速AT

      5速 / 4速MT




       車両寸法


ホイールベース  2,175mm


  全長    3,195mm


  全幅    1,395mm


  全高    1,400 - 1,435mm


 車両重量    540 - 630kg


最大積載量    200 / 100kg



1987年2月 - 「アルトワークス」シリーズ発売。

この世代では単に「ワークス」とも呼ばれた。

3気筒4バルブDOHCインタークーラーターボエンジンを搭載し、軽自動車に64馬力の出力規制が設けられる発端となった。グレードは、前輪駆動の「RS-S (廉価版) 」・「RS-X」、ビスカップリング式フルタイム四輪駆動の「RS-R」。「RS-X」と「RS-R」には各種エアロパーツが標準装備されていた上に、ピンクを基調とした派手な内装も話題になった。グレードによってはヒーター調整部をラジオかカセットオーディオに変更し、軽自動車としては異例なメーター付近にサテライトスイッチを配する仕様も存在した。



アルトワークスRS-Rの仕様では、両サイドに「FULL TIME 4WD TWINCAM TURBO WORKS 」

と表記があり、前と後にも「WORKS RS-R」と

表記されている。ボンネットにはダクトがあり 

空気を直接、エンジンを冷やすことができる。


涼斗のアルトワークスはグレードがRS-R。仕様は外観をそのままに中に手を入れ、ロールバーを後ろに入れて2シーターとして、横転しても簡単には潰れない仕様となっている。エンジンはブーストアップを行い、148PSを発生させた。



このアルトワークスを手に入れたのは免許を取ってすぐの2021年9月。中古車市場を見ていると、状態の良さそうなこのアルトワークスが目に入った。204万円と少し値は張るが、5MTと練習しやすかったのとチューニングやアフターパーツの費用が安く済みそうだったからということで購入を決め、店舗に出向いた。




納車されて3日でオーバーホールをして、エンジンをきれいにした。半年後にはほぼ今と同じ状態になっている。バツ型ロールバーを入れ、フルバケットシートに交換された。車高調整キットもいれて、車高を3センチほどまで下げることができるようになった。WORK製ホイールを履かせて、Kスポーツそのものに仕上げた。



かつて、アルトワークスに乗っていたのは岸田基博という男で、福岡高速では名の知れたランナーだったそうだ。しかし、3年前の6月に福岡高速のS字コーナーで友達の車に同乗中、不慮の事故で帰らぬ人となってしまった。



家族はそのアルトワークスを見るたびに基博のことがフラッシュバックしてしまうため、見ないようにしていたが、家に置いてあるためガレージから車を出す時にどうしても目が入ってしまうということで中古屋に売り出すことにしたそうだ。それを買ったのが涼斗だったのだ。





買った当初もいくらかのチューニングがされていたがあまりにも古かったので一からやり直すことにしてエンジンのオーバーホール、24時間洗車を行い、一週間にも及ぶレストアを完了させたのだ。初めの馬力は98PSだったが、それでは高速領域でのバトルで簡単に負けてしまうことを考えた涼斗が50PSアップの148PSまで伸ばし、ある程度の走り屋と張り合えるようにセッティングを行った。地元の走り屋からは『普通のKスポーツではない。』と言われ、普通のチューニングカーとして認められつつあった。



そのことについて涼斗自身は「Kスポーツをここまでよく持ってこれたと思ってる。」といい、アルトワークス自身もよくここまで来たと褒めていた。そんなアルトワークスだが40年近く経った今もキビキビ走れる状態だ。







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