第4話 白金貨

授業中、実験室にて……


ざわざわ


ガスバーナー「メラメラ」


リョウ「炎って見てると何故か眠くなるな……」


リョウ「…………」


ミオ「ねぇ」


リョウ「ぐぅ……」


ミオ「ねぇねぇ」


リョウ「……すぅ」


ミオ「リョウ」


リョウ「えっ! 何! 起きてる。ちゃんと記録してる。ナトリウムが緑!」


ミオ「え? いや、実験なら終わったし。あとプリント提出したら終わり」


リョウ「あ、そ、そう?」


ミオ「ウケる。全然起きてないじゃん」


リョウ「はひ……」


ミオ「まぁ、そんなことはよくて。ねぇ聞いてた? この棒、白金線って言うんだって」


リョウ「ん? あぁ、言ってた」


ミオ「白金って聞いてさ、リョウ絶対すぐ『白金貨』じゃん! って思ったでしょ!」


リョウ「え?」


ミオ「リョウってドミニオンだと『白金貨』が一番好きだもんねー。どうせドミニオンの事ばっかり考えてるんだから。お見通しだよ♪」


リョウ「いやー、特に……」


ミオ「え?」


リョウ「ぼーっとしてた。そうか白金線……プラチナかぁ。身近にプラチナなんてないもんなぁ。珍しい」


ミオ「………」


ミオ「あ、そ!」


リョウ「え」


ミオ「なんかこれじゃアタシの方がドミニオンバカみたいじゃん!」


リョウ「いや、俺の方がドミニオンバカだから安心して」


ミオ「知っとるわ!」


友子「……ねぇ」


ミオ「え! あ、友子。プリント提出した?」


友子「うん。先生マルくれたよ……。それよりさ、ミオに放課後相談があるんだけど……」


ミオ「?」




ーー放課後



ミオ「あー、先送りにしてた東京行く件?」


友子「うん。あれね、そろそろどうかなって」


ミオ「うん。行こうよ! ちょっとお金も余裕あるよ」


友子「良かった。それでね、一緒に誘いたい人がいて……」


ミオ「誰?」


友子「谷君」


ミオ「おお! ということは遂に告白?!」


友子「そ、そのつもり……」


ミオ「ひゅぅ~。でもそれってアタシ邪魔じゃ?」


友子「ううん! 二人っきりなんて無理無理無理! だから、ミオもリョウ君誘ってよ」


ミオ「……ん?」


友子「男女にーにーなら、ほら……誘いやすいじゃない? 谷君とリョウ君も仲良いし。だから……ね?」


ミオ「おぉ……」


友子「あ、現地ついたら、そこからは頑張れると思う」


ミオ「谷君と二人で?」


友子「うん。だからミオもリョウ君と二人で好きにしてていいから」


ミオ「……おお~……」


ミオ「な、る、ほ、ど」


友子「じゃあ、約束……ね!」


ミオ「……りょかい」





白金線「白金線です。安定した元素なので化学反応を起こしにくいです。なので炎色反応をみるのに最適な物質なんですよ」

白金貨「白金貨です。安定した金量を産み出すので手札事故を起こしにくいです。なので『+1 購入』と合わせるのに最適な財宝なんですよ」

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