〜過去編❺遠泳〜
マリンは泳いだ。体力が無くなる前ではなく、無くなった後に来た常に温まっている身体を選んで。
(次の離れ小島まで、あと数百メートルちょい。イケる。大きな島からは遠ざかるかもしれないけど、次の島には新しい刺激が少なからずきっとあるから––。
其れはそうだった。マリンが辿り着いたのは、太古のプレートテクトニクスで出来上がった群島の端の島であり、そのまま真っ直ぐ道なりに行けば、元の島に戻れる位置だったからであり、荷物を失ったマリンは精神的に身軽に、気持ち良さそうに泳いでいるマリンは知らないと思うが、そのまま真っ直ぐに行かなかった場合、確実にもう一本、遭難するのだ。人生という道を。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます