断章

 街中が大パニックになった。

 

 其れは当然。サメとか関係無く、暴風は光を通さない闇風へと変っていたからだ。人々はお城の魔術防壁で何とか難を逃れていたが、弾丸すらも屈折する風の壁が流れる。流れる。流れ狂う。決して自然の災害という訳でも無い。何処かしら神秘的な暗雲に包まれながら、街はクリスマスの様に城の周りに巨大な魔術防壁のイルミネーションを施されながら、其の巨大な樹は街を護り続けていた–––––。

 

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