メイド

 メイド()の湊あくあは可愛かった。丸々とした肉付きに紫色の髪の毛。少々難儀な事だが、メイドの腕にも自信があった。

 

 そう今日までは。

 

 今日はいつも通りにお仕事をしていたら、いきなりお屋敷にサメの幽霊が飛んで来るんだもん。お仕事は邪魔されるわ、怖いわ、そこにいるわで三重苦。追い払うのに苦労して、出来なかったけどほとほと疲れたら、次から次へとやって来るんだもん。信じられないっ!ってうわあああああ

 

 ドッカーン

 

 え!?

 

 突如起動した魔術トラップに、サメの幽霊が引っ掛かって爆発四散したと思うと、声が聞こえて来た。

 

 ジジ..ジージー

 

 ?「あー、もしかして起動しちゃった?」

「私、シオン。もしかすると…死んじゃった!?あくあちゃん大丈夫〜?(おどおど)」

 

 いきなり声が!?ってシオン!!?どういう事!?

 

 紫咲シオン「あー、仕事してるあくあちゃんの邪魔しようとトラップを仕掛けて置いたんだよね〜。」

「大丈夫かな〜。あくあちゃん…」

「爆弾仕掛けたつもりは無かったけど、相当巨大な獲物だったから爆発になっちゃった…みたいな?」

「と、取り敢えず、様子を見に行くか。」

 

 バタバタ ドカッt ドサドサッ ドンガラガッシャーン ITETE..

「ちょ、ちょっと待ってて。」

 

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