4.未来のすがた

誰にもわからないという未来 三分後の自分の姿すら想像できないと言うのであろうか

そんな世界にいる訳じゃない 幻想の世界で生きている訳でもないのだから

そんな事 誰にでもわかる 大袈裟に言えば 二つに一つ

その時 どんな状況であろうとも 生きているか 死んでいるかだ


何を考えるにしても 「生」と「死」がついて廻る

――もういいのではないだろうか これは本心 望んでいる事 誰もが思うこと

そして ずっと前から思っていること きっと 三分後も同じ事を考えている

もし 三分後それ以外の事を考えているとしても 二つに一つの一つ目

「生きている」がきっと当てはまる 未来の自分は二つに一つの世界で生きている


――もういいのではないだろうか これは本心 ずっと先きっと思うこと


誰にでもわかる気がする未来で 三分前の自分の姿「わからない」と言う

「もう忘れてしまった」と言う

そんな世界にいたのだろうか まるで 幻想の世界で生きているみたい

ずっと現実だと思っていた世界は 幻想の世界だとわかり

ということは 幻想が現実だと言うことになり

ずっと考え込んできた悩みを まったく不便に思い

何故か「三」ばかりに拘っていた自分が 本当に馬鹿らしく思えた


――もういいのではないだろうか これが本心 やっと思えた

ずっと前から 二つに一つの世界で生きてきて もちろん 今だって生きている

もう 気付いたかもしれない さぁ やっとお出まし 二つに一つの二つ目

「死んでいる」 これから当てはまる


誰かの為に幻想ができ 自分の為に現実とするのなら

死んだ後の世界で生きる幻想を 今 生きている現実で実現させよう

覚えていなくとも 自分が死んだことを「わからない」と言わなければ

「誰にもわからないと言う未来」がその通りになるだろう

誰かの為となる事でも 自分の為に選ぶ 二つに一つ「生」を選ばず「死」を選べば 

三分後に三分前の本当の気持ち やっとわかる

「もう忘れてしまった」と言う現実の世界が

今 死んでいる幻想の世界と同じかどうかも きっとわかる

どんな世界にいようとも ここが幻想の現実であっても

控えめに言えば たった一つ わかることがある

三分後も三分前も「死んでいる」って誰にでもわかる世界では

「生」を選ぶしか ほかに無い

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