14.自我遭遇

俺の視界から消えろと願う

目の前のアンタ その手を退けろ

どうせ汚れてるアンタの顔なんか

よっぽど見たくない


俺の鼓膜を震わすな

目の前のアンタ 口を閉じろ

どうせ壊れたレコーダーの様な声

捨てたくなるだけ・・・


俺の記憶を共有する事を

目の前のアンタ いつ許した?

そんな存在に いつなった?

俺の記憶を呼び起こすな 目の前のアンタ


触れる事はできやしない

見えて 聴こえて 思い出して

それだけが俺の存在証明


俺を映したそれから離れられない

存在証明 映し出してくれと願うから・・・


頬を濡らした存在証明

汚れた顔は汚れたまんまで

壊れたレコーダーは捨てられない

記憶の姿 映し出さなくとも 存在証明

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