「詩集 永劫」(2008~2017)

舞原 帝

13.宇宙話と地球歌

地球の話を致しましょう

それより先に宇宙の話を少しだけ

話して聞かせてあげましょう

聞きたくなければ此処を去り

何処かの誰かに尋ねなさい

「此処は何処か」と恥知らず

馬鹿馬鹿しいのに気付きなさい

此処で宇宙の話を聞く前に

地球の事でも調べれば

此処が何処だか解る筈

解ったのなら手を上げて

言ってみなさい

「此処は地球」と恥を知り

聞きたくなったら話しましょう

地球の話を致しましょう


宇宙の中に在る星星を

数えてゆけば何れ飽き

此処が地球と知る事も

無いまま彼方は星になる

そんな神話を信じるよりも

「誰かに語って聞かせたい」

そんな話を歌う様に

弾む様に 滑らかに

ゆっくりと 大きいけれど

小さな声で優しく誰かに

語って聞かせてあげなさい


作った話に宇宙の話を付け足して

それでも物足りないなら

メロディーなんかを口ずさみ

そしたら歌になる筈だから

地球の何処にでも届くよう

「宇宙の終わりに届けたい」

そういう思いも込めて唄いなさい

きっと誰もが聴いている


彼方あなた

一人では無いと証明する為に

そしてそれが私が

彼方と今此処に居るから

だから一人じゃないと

私を少しでも安心させてくれる歌を

どうか唄って下さいな

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