トラック3 キャンプ場の肝試し

【SE: 虫の鳴き声、遠くで話す人々の声】

(ちょっと不安そうに。左・中)

「お父さんたちが隠してたのはこれだったのね。

このキャンプ場ってさ、夜に肝試しができるんだって」


【SE: 歩く足音、草を踏む音】

(左・中)

「ほら、あそこにスタッフさんがいる。

説明を聞きに行こう」


(真剣に聞いている様子で、左・中)

「へぇ〜、廃トンネルの奥にあるお札を取ってくるんだって。

ちょっと怖そうだけど……トンネルの奥はキャンプ場の裏に通じてるんだって。

なるほどねー。だからトンネルを引き返してこなくてもいいみたい。

それにどうしてもダメだったら、途中にスタッフさんがいて、

ギブアップもできるみたいだね。

でも平気だよ、二人なら。ね?」


【SE: 歩く音】

(左・中)

「お父さんたちは一緒に行くみたいだから、

私たちは二人で、一緒に行こう。

二人なら怖くないよね?ね?」


(左・中)

「あ、そらとみくちゃんたち、もう出発しちゃった。

私たちは次の番だね。頑張ろう。」


【SE: バッグをガサガサする音】

(スタッフさんに道具を渡されます。正面・近)

「あ、ありがとうございます。

えっと、懐中電灯は二人で一つだって。

あとは、お守り。え?お守り?これも持っていくんですね。

わかりました。はい大切にします。じゃあお守りは私が持っていくね。

懐中電灯よろしく」


(少し緊張した様子で、左・中)

「そろそろ準備できたみたいだね。

はい、わかりました。はい大丈夫です。じゃあ、行こう!」


【SE: 歩き出す足音】

(意気込んだ様子で、左・中)

「よーし!廃トンネルの肝試し、出発!きっと楽しいはず…だよね?

怖くない?あ、そうなんだ、こういうの平気なタイプ?

私も全然、平気だよ」


【SE: 森の中を歩く音、葉っぱの擦れる音】

(決意を込めて、左・中)

「さあ、行こう。どんな不思議なことが待ってるかな……楽しみ!」


【SE: 風で木の葉が揺れる音】

(ちょっと驚きます、左・近)

「っちょ……って、風だね。風で葉っぱがガサガサってしただけだよ。

大丈夫だよ。全然平気だって

これくらい全然だよ」


【SE: 足が枝を踏む音】

(驚いて、左・近)

「キャッ!……うわ……びっくりした……大丈夫、大丈夫。ただの枝だよね。

急に足元で音がしたからさ……ちょっとだけ驚いただけ」


(落ち着かせるように、左・近)

「でもさちょっと、手繋いでもいい?

いや、怖いとかじゃないんだけど……。

ちょっとだけいいかな?

ふふふ。ありがとう。

やっぱりこうして手を繋ぐとちょっと安心するね。

ゆっくり行こうね」


【SE: 遠くで水の流れる音】

(左・近)

「あれ?水の音がする……ああ……トンネルが見えてきたね。

うわぁ……想像以上に暗いかも……入り口に電気がついてるけど……。

なんか今にも消えそう……。

トンネルの中もいくつか電灯はついてるみたいだけど……」


(決意を込めて、左・近)

「いやいやいやいや。ここまで来たら後には引けないよね。一緒に頑張ろう!」


【SE: トンネルに近づく足音】

(小声で、左・近)

「なんか、ドキドキしてきた……でも、不思議とワクワクもする。

手繋いでるからかな。ちょっとだけ落ち着いてきたかも

それじゃあ……このままトンネルに入ってみよう」


【SE: 足音が反響する音、水滴が落ちる音】

(緊張した様子で、左・近)

「うわぁ……本当に暗いね。ありがとう足元照らしてくれて。

トンネルの中、ちょっと寒いね。

足元はちゃんとしてるから、森の中よりはマシかも」


【SE: 水滴が落ちる音(エコーがかかって)】

(びくっとして、左・近)

「きゃっ!……あ、水の音かな?もう……びっくりした……

なんかすごく音が反響してる感じだから、水の音もいつもと違う感じだね」


【SE: 二人の足音が反響する音】

(左・近)

「あれ?なんか足音聞こえない?

ほら、聞こえる……私たちの足音……じゃない……?

まるでほかの誰かが歩いてるみたい……。

ちょっと止まって。

あ、足音も止まったね。

そっか私たちの足音が反響してるだけか……。

ごめんごめん、先に進もう。

ちょっとカーブしてるから先が見えないね」


【SE: 風が吹き抜ける音】

(左・近)

「うわっ……寒っ!急に風が……なんでだろう……。

ただの風だよね……ねえ、大丈夫だよね?

うん、そうだよね。

よし、深呼吸して……怖がってちゃダメだ。前を向いて歩こう」


【SE: 遠くで人の泣くような音】

(怯えた声で、左・近)

「ひっ!今の音……なに?

ねえ、聞こえた?

人が泣いてる……?」


【SE: 左右から聞こえる足音】

(パニック気味に、左・近)

「え?え?誰かいるの?

でも、私たちしかいないはずだよね?

やっぱり怖い……本当に大丈夫かな……」


【SE: 懐中電灯の光が切れる音】

(驚いて、左・近)

「待って!懐中電灯が切れそう……。

あれ……前に……変な影……あれ、人影?

違う、違う、気のせいだよね……」


(小声で泣きそうになりながら、左・近)

「ごめん……やっぱり怖くなってきた……。

腕、掴んでもいいかな?

ありがとう...なんだか安心する」


(恥ずかしそうに、左・近)

「あ...これ、さっきの湖のときみたいだね……。

あっ……ご、ごめん……変なこと言っちゃって……。

でも……もう少しくっついていい?怖くて……」


【SE: 遠くでガタンという音】

(驚いて飛び上がる、左・近)

「ひゃっ!

も、もう無理かも……怖いよ……。

い、いや、ダメだね。

ここまで来たんだもん。

ありがとう……頑張ろう……一緒だから、きっと大丈夫!

あっ、出口だ。出口が見えてきたよ」



【SE: 反響音は終了します】

(少し安心した声で、左・近)

「やっとトンネル抜けたよ……。

あっ……あそこにお堂があるね。

あっ…あれがお札じゃない?

やった!これだよ……やっと見つけたよ!」


【SE: 紙をつかむ音】

(安堵の声で、正面・中)

「よかった……これで帰れる。

あ、あそこにスタッフさんがいるね。

あっちから帰れるみたいだよ。

あっ、はいありがとうございます。

お札はゴール地点で渡すんだって。

あとはこの道をまっすぐ進めばいいって」


(照れくさそうに、右・中)

「さっきはごめんね、手を握ってくれてありがとう……。

なんか、ちょっと恥ずかしかったけど、安心できたかな。

でも、こういうの平気なんだね。

いつもは弱々しいのに。

ってごめんごめん。今日は本当に頼もしかった……。

私一人だったら絶対無理だったもん」


【SE: 風が吹く音、虫の鳴き声】

(心から感謝して、右・中)

「ほら、湖が見えてきたよ。あそこがゴール地点みたい。

ほら行こう!」


【SE: かけ出す足音】

(明るい声で、正面・遠)

「ほら、こっちこっち、ふふふ。やっとゴールだね。

あっ、りくとみくちゃんたちも待ってる!

最後は二人で一緒にゴールしよう」


(無事にゴールします、右・中)

「ゴール!わーありがとうございます!

はい、これがお札と、お守りです。

ゴールの商品ですか?

わーありがとうございます!

あっ、お菓子の詰め合わせだって。

よかったありがとうございました。

いやー本当結構怖かったです。

途中の泣き声とか本物みたいでしたから」


(右・近)

「えっ?そんな仕掛けはなかった?

トンネル歩くだけで結構怖いから、

そういうのはやらないようにしてた?

あ……ははははは……そうなんですね。

じゃあ気のせいだったのかなあ……はははははは……」


【SE: 歩き出す足音】

(無理やり楽しそうに、右・近)

「ありがとうございました!

ほら行こう、みんな待ってるから……。

お菓子食べようお菓子。

わーみんなただいまー。

どうだったみんなは?

へーそうなんだ……」


【SE: フェードアウト】

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