第2話

「あった…!」


レオンなので量産系とかないと思ってたけど、一階の一店舗に存在していた。流石に写真で見た物とは別物だが、どれも私に刺さる可愛いデザイン。


どれにしよう…とりあえず、着てみるか。


何着か見繕って試着室に入る。適当に上着、Tシャツ、ズボンを脱いで着てみる。備え付けられている全身鏡で、ファッション誌を参考にそれっぽいポーズを決めてみたり。


楽しい。こんなに楽しいなんて知らなかった。


鏡に映る私の顔は、太陽の様な満面の笑みを浮かべている。なまじ超美少女なので、まるで映画やモデルの撮影シーンの様な雰囲気。


女の子男の娘だが…になって良かった。


一人ファッションショーを終えて一着セットを選定した。


白を基調として大きいリボンにビジュー付き。そしてウエスト部分にかわいいレースアップがあって、ボタンもハートの形の可愛いブラウス。

5600円


裏地にレースフリルがたっぷり盛られている、同系統の黒色クロスベルトスカート。

6000円


黒のリボンのあしらわれた白いレースハイソックスと、セットの黒いローファー。

6200円


合計:17800円(税抜)


改めて感じたことだけど、女の子の服って結構お高いんだね。ぶっちゃけ中古の安い服をメインに着ていた頃前世の前世の方がお財布にすごく優しい。


ちなみに異世界だと中古でもこれ以上に高い。そもそも布を量産する技術がなく魔法で無理やり作っていた為に、生産系の魔法師しか作れなかった為だ。


だから当時の私は、購入することなく自分で布を生成して、その布を対価に物々交換で服を得ていた。


「ありがとうございました〜」


早速、購入した服を着て店を出る元々着ていた服はアイテムボックスにしまった


レオンに向かう道中、私の可愛さにすれ違う多くの人から視線を頂戴していたが、今の量産系の服装の可愛らしさもプラスされて益々目立ってきた。


目立って嬉しい‼︎とか、認証欲求と言ったかな?そういう感情はない。勝手に写真を撮られたりしない限りは無視する。


あ、でも可愛い女の子に見られるのはすごく嬉しいです。女の子に可愛いって褒められると喜びます。多分、脳汁どばどばになる。


ああ、学校で女子友達に会うのが楽しみだ。


これで「女の子の格好してるとか気持ち悪い〜」とか言われたら、そう言う方面に寛容的になる洗脳を施しますよ。私の喜びの為に。


さて。


続いて向かっているのが、日常生活の為の部屋着や下着などの購入する為に、ユンクロやZUに向かう。そこで家着普段着を一通り揃えた。


そして下着である。


下着…女子用の下着を私が着る…なんて背徳的なんでしょう。


考えただけでぞくぞくする。


おっぱいはほぼないAAAカップ以下だろうけど、女の子男の(ryだからブラを付けたい。ということでジュニア用無地なブラジャー&ショーツの下着セットを10着ほど安く購入。


the下着‼︎みたいな、大人なデザインのは無いし、先の量産系を買ったところでみた限り上下1セットで数千円もするので、またの機会にする。


「お買い上げありがとうございました」


子供の私が3万円相当の買い物していても訝しがらなかったのは、軽度の認識阻害を掛けていたからです。


購入した袋を持って多目的トイレに入ると、早速着替えてみることにした。


胸を包む未知なブラジャーの感触。不思議と心地よい。鏡では本当に女の子の下着姿で興奮する…ただ、残念なのこともあった。


「息子よ…お前、邪魔」


ショーツも着込んでみたものの、女の子専用に作られているショーツは息子を押し付けるので、嫌なのか激しく抵抗している様に感じる。肌触りは良いのだけど…ぶっちゃけ不快感しかない。


全く、どうしたものか。無理して着る必要はないし、下だけ今までのボクサーパンツでも…いや、できれば女子下着を着たい。


う〜ん…こんな時は、玉ブラか。


息子と二つのゴールデンボールをホールドしてくれる、と言われる玉ブラ。このショーツの窮屈感を解消してくれるのは切り落とすか、この手しかない。


変成魔法を使えば無くすこともできるけど…男の娘のまま女の子と夜のベッドで運動会したいから切除はしたくないので、必然的に後者を選ぶしかないわけだ。


ではどうやって玉ブラを入手するか。スマホ作ってネット通販で購入しよう。


エッチな通販サイトにあるでしょ、多分。


なかったら困る。


あ、その前に両親を説得洗脳しないと。


帰ってきたら息子が娘にビフォーアフターしてる衝撃は、多分すごく精神的ダメージを被るはずだ。元からこんな感じだったよ〜とゆるく暗示をかけて精神魔法にて深層意識に介入。記憶情報の改竄を行う。ここで手を抜くと少しの違和感から綻びが生じて洗脳が定着する前に解けてしまうので要注意。


まぁ異世界で何度もやってきたことなので、慣れっこである。


閑話休題。


このままショーツでいると違和感が気になって仕方がないので、断腸の思いで元々着ていたボクサーパンツに履き替える。


ペラっとたくし上げる。


「スカート捲ったらコレって…」


もし私じゃなくても、可愛い女の子のパンチラが赤い派手なボクサーパンツだったらガン萎えよ。萎えぽよピーナッツよ。チョベリバチョベリバ。


いや私もまだ男なのだけれども、それはともかく。


今は我慢するしかない…か。


一先ずブラだけ付けて、後はアイテムボックスに仕舞い込み、トイレを後にする。


「さて次はどうしようかなぁ〜」


1万円余ったから服屋以外も回ってみようかな。


と言うことで、ぷらぷらウィンドウショッピングを再開。転生前の百数十年間過ごした異世界では、この様に何店舗も集まって形成されたモール店は存在しなかった。あっても異世界基準ではデカい現代基準だと小さなスーパー程商店だけだからね。とても懐かしく感じる。


…さっきまで服に気を取られ過ぎてて、こんな感情を抱かなかったです、はい。


「そうだ、雑貨を買おう」


私の今世の部屋は記憶を思い返してみると、恥ずかしながらthe男の子の部屋だ。なんか色々ごちゃごちゃしていて掃除がなされておらず、ゴミや何やらが散乱する不衛生極まりない部屋である。


ゴミ屋敷に住みたくないので、片付けをしなければならない。


まぁ良くて、部屋のもの全部処分だね。


なので、これを機に女の子な部屋とする為に可愛い雑貨でも購入しよう…という魂胆です。資金が1万円なのでそれほど量は買えないけど、小物何点かだけでも部屋の雰囲気はすごく変わるから、どんなのが良いかみて回ります。


あ、これ可愛い〜




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