隣人
氷に溶けたお酒をかき混ぜ
ノートの言葉が立ち上がる
わりと近くでゆらめく紫炎
見つめるペン先駆け抜けていく
今日もあの隣人を心から想い
隣人を愛し 隣人を妬んでいる私
隣人になりきってパンを千切って
講義室にてスピノザを学ぶ
光りを失う汎神論が
たどり着く場所に僕らは居るのか
不健康に微笑む光がある今
彼女のオルガンにだって正論を重ねる
私はあの隣人を心から望み
奪いたくて 羨んでいて 尊敬していて
たくさんその筆跡を真似た。
なのに僕が僕を見つめ始めた時に
翌日の約束は逃げ レポートを提出した
彗星のように
煌めいていた学問だった
拾い集め 探し求め 星座になって
また彗星のように煌めいている学問
ノートにペン先が駆け抜け
そして彗星が光る
すべての学問が今君のために輝いて
すべての音楽は今君のために存在する
隣人よ、僕を受け入れて。
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