白い壁

眠気に閉じこめて仕舞いたい

僕に囁く嫌な声


「今死ねば幸せかもよ」

「誰かが悲しんでくれるのに」


ああ情けない声

かわるがわる今度は

大切な誰かの声で囁きかける


「幸せな顔を歪めたい」

「今なら何でも手に入る」


眠気に綴じて詩に閉じたい

僕は囁く白い壁?


「ぜんぶあげたい」

「そしたらきっと一人にならない」


ああ馬鹿みたいな僕

耳に頭に響く声の

僕の声だけを閉じこめてるのに


「嘘で塗り固めた白い壁」

「すべて失っても変われない」


光ることのない月が壁の外にある


僕はこの中で歩き回り

イヤフォンを聴いてる


高い高い壁が僕を守っていて

そこに光輝く音楽が流れている

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