第12話 ポケットにファンタジー
「いけ!のわちゃん!エッチな自撮りだ!」
君が某ポケットなモンスターの主人公みたいに叫びながら、まるでバトルでも始めるかのように僕を煽ってくる。僕は涙目で床に転がりながら、声を震わせて叫ぶ。
「それってもしかして 、ピ〇チュウ?って僕はピ〇チュウじゃないってのぉ!!何させようとしてんだよっ!!」
情緒不安定でぐちゃぐちゃな僕に、君はお構いなしでモン〇ターボールならぬ、ゴールデンボールを手にしてポーズを取る。でもその下半身では、さっきの象さんが堂々と反り立っていて、もはや一貫性のない状況に頭が追いつかない。
「だからなんで僕を戦わせようとしてるんだよぉ!?そっち(象さん)を戦わせろっての!これが本当のポ〇ットモンスターってか!うるさいわ!」
僕は叫びながら、突っ伏したままで必死にツッコミを入れる。君はスマホから僕のエッチなASMRを戦闘BGMみたいに流し始めて、さらにカオスな状況が広がる。喘ぎ声が部屋に響いて、羞恥心とツッコミ欲がどんどん高まる。
「のわちゃん 承認欲求モンスター。」
君が図鑑モードに入って、僕をポケ〇ンみたいに説明し始める。これがまたたまらなく馬鹿馬鹿しい。
「普段は ダウナー系を 気取って カッコつけているが…」
「そんなことないしぃっ!僕のファッションだしっ!カッコつけてないしぃぃぃ!」
「裏では エッチな 自撮りをアップしている 承認欲求タイプの 貧乳ポケ〇ン。」
「誰が貧乳だぁっ!!やめろぉぉぉっ!!貧乳じゃなくて、適乳なんだよっ!!」
「裏アカで わのちゃんと言う 別の名前があることも 判明している。」
「くっ、なんで名前安直にしてんだよ僕ぅぅっ!!もっと考えればよかったぁぁ!!」
「鳴き声は 『ボクジャナイィィィィ!』 と 情緒不安定に 叫ぶ…プッ…ふふ…」
「そこ笑うなぁぁぁっ!僕のこと説明しながら笑うなってぇぇ!!」
君が途中でツボって吹き出しちゃうもんだから、僕もさらに感情が爆発して、頭を抱えながら叫ぶ。羞恥心もイライラも混じり合って、もう訳が分からなくなってる。
「よし!のわちゃ…くっ…ふふ...ボクジャナイィィィィ!だって......ふふ…ふふふ…」
君がまた途中で笑いをこらえられなくて、こっちはもう泣き叫びながら、ツッコミが止まらない。
「もういいからぁぁっ!!黙れぇぇぇ!!全部バカバカバカバカ!!」
「はいのわちゃん、傷薬で回復しようね!これ見れば元気百倍!」
君がスマホを僕の目の前に差し出してきて、そこにはどエロい自撮り写真。露出多めのピンクのランジェリー姿で、腰紐がほどけそうなくらい際どく、胸元も透けていて、今にも零れそう。目線だけは手で隠してるけど、どう見ても僕の体で、隠す気もなさそうなポーズが挑発的すぎる。
「そんなの見せてどうすんだよ!元気になるのはそっちの象さんだろっ!?何で僕が元気になると思ったんだよぉぉ!!」
床に突っ伏しながら、もう何もかもが恥ずかしくてどうしようもない。叫び続ける僕の横で、君の象さんは相変わらず元気で反り立ったまま。もう、笑っていいのか怒っていいのか、僕の情緒は完全に崩壊して、収拾がつかなくなっている。
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