第3話 アカバレ
「えぇ~、でもこれってのわちゃんだよね?多分裏アカだと思うけど…。」
スマホの画面が目の前に差し出されると、そこには「わのちゃん」という名前で投稿された逆バニー姿の写真。マスクで口元を隠して、目線は手で覆っているけど、見る人が見たらわかる僕の雰囲気が隠しきれていない。何か言わなきゃと慌てて、つい言葉を出す。
「そ、そんなの僕じゃないし!」
声が上ずって、明らかに動揺してるのが自分でも分かる。心臓がドクンドクンと鳴って、バレたくない気持ちで頭がいっぱい。いや、絶対バレてない、まだ大丈夫って思いながら、顔を背けてなんとか誤魔化そうとするけど、どうにも説得力がないのは自覚してる。
(どうして見つかったんだろ…名前、のわから“わの”に変えただけでバレないと思ってたのに…安直すぎたかも。)
頭の中で後悔が渦巻いて、顔が熱くなるのを感じる。ネットでちょっとだけ遊びたかっただけなのに、まさか見つけられるとは思ってなかった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます