第2話:力へのにくしみ
リングネームは非常に便利だ。
名前をつけるために海外の
もちろんその下調べはどの世界・世代の格闘家と戦うためのリサーチにもなるのだが。
どの競技かは教えるつもりはないが試合の内容には「
それでもいつも通り生活をし、人間ではあるものの人間としての生活に疑問を持つ
「
年齢は今年二十歳、男性。
「今まで得たノウハウでどう稼いでどう暮らそうが勝手だ。 でも
三田村は
「気持ちは分かる。 でも俺が簡単に仲間にすると思うか?」
なら作戦があるのか。
リストアップしたデータによればこの男はどんな手段も選ばない『幸せの
子供もいるのにここまで欲に
「試合内容が良くなかったいらだちもあるだろう? この仕事にその
もう
切り替えることにしよう。
*
リストアップした人間のプロフィールをチェックする
試合後の疲れもあるのに上手くいけば仲間に引き入れたいと
あの
別にかまわない。
それは信じていないからじゃない。
自分たちが人間として生きていくには深掘りは
十九歳・男性。
小学生からインターネットを利用した情報商材や
各地を
誰がどんな稼ぎ方をしようが、どのような肩書きだろうが自分たちは他人のことをとやかく言う資格はない。
そんなことは分かっている。
ただし仲間にする場合は別の話になってくる。
しかも
『お前は・・・ なにもためらいがないのか!』
あの力を渡すために腕の
*
部屋の奥まで闇の空間をはりめぐらせ、
「これで借金取りは消えて、歴史が変わったのか?
てめえ!
なぜそんなことまで!
さっきまではみすぼらしく
こいつが男で本当によかった!!!
「手荒い歳上だねえ。 そんなに稼げる俺がむかつくのかい? お前らが
よくしゃべるやつだ。
それでも彼はもうこの歴史から消え、
「あんたもプロの戦士なのかな? 俺も武道経験があったから腕がたつのは分かるんだ。 そうだ。あんたが興味あるのなら誰をおとしいれて誰から金を手に入れるか教えてやろうか? 仲間なんだしメリットはあると思う・・・ぐっ!」
「あ、あんたが・・・ うわさの・・・」
現代ではインターネットなどの情報ツールが
「
それは分かる。
それでも自分を試すような真似をするなんて。
「おたがいまっとうな人生を生きているかどうか他人にはいえないのに、
自分たちの力を受け取った彼はどこかへと消え去った。
仕事じゃなければ誰が入れるものか!
これも“アニウエ”様が生きながらえるための行動とはいえ!
「
「信じられるか! 人使いの荒い力の持ち主なんかを」
「その恨みはやつの
歴史は変わって
そして
“アニウエ”様・・・なぜ俺たちに力をさずけたのです?
あなたの力は俺たちを救うための・・・
「戦いながら
場面は変わって数々の
「お前らに恨みはない。 ないが撮られないヒーローとしてこの場所で
たったひとりで統率のとれていないその場だけの
あっという間に片付けることができた。
血すら流すこともなく。
「
隠された歴史だからこそ
--どこかの
『昨夜未明、
「へえ。 本当にやってくれるんだ」
こんなこと言うのも違うけど壁にめり込んで正解だった。
あの歳上の男に軽くなぐられただけで顔の半分はくだけちるところだった。
ビジュアルは現代の
こんだけ物があふれてるのに近くすら見ていないのだから。
「ちょっと。 たまには
「ここ店だよ? でかい声出すなよ」
はやすぎたかなあ。
色んな意味で。
すると
そういえば今の俺はある
みじめなおっさんだけが異世界から手に入るものだと思っていたけど今は俺も手にしたから笑えないや。
そして次は何が起こるのかを楽しんでいると
『この力を使うには条件がある』
やばい。
このオーラは!
「み、
片腕で首をつかまれ停止した
『お前は選ばれた人間だ。 その過ぎた力はお前の
「誠意だぁ? ずいぶんと
力を強めた彼の腕に
「かはっ! たしか・・・お前も・・・歳は変わらないのか・・・ 条件は自分で探す・・・ 俺に目をつけたことを・・・後悔させない・・・だから!」
目が覚めると自宅でパートナーと子供が心配していた。
あれは夢じゃない。
あまり
そして金を選ぶことをしないあいつらに
守る者があるのだから。
くっ、はっはっはっはっはっ。
――
また納得のいかない試合内容か。
自分で分かっているだけまだマシか。
いつもなら怒りをしまっていたが今回受け取った
結局こうやって生きていかないと安らげないし他の人間が気にならないノイズも自分にはつきささる。
もしやつが裏切るようなことがあれば・・・
ふだん笑わない
全ての人間は人間として生きていけるきっかけをいつでも失う選択肢がある。
誰もそれを選ばないだけで。
消えた歴史の裏で
次もまた
今日だけは人目を気にせず笑ってもいいか。
ブーイングの
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