アンチワンサイドゲーム
釣ール
第1話:ひとつの生活ふたつの力
力をつけていくことの重要性。
わけあって
元々は人間で今も人間かどうかはもう俺にも分からない。
今は数がいる。
俺たちだけじゃとても足りない。
「どいつもこいつもやたら
今日も
「さほど幸せじゃないほうがやりやすいのかもしれない。 なりたくもない
「冗談・・・じゃないか。 俺たちはつねに死と
だから分かりあえない。
それなのに数と能力をきそいあい2024年でも
男は女を大切にあつかうふりをして男をつぶし、女は興味のない男にたいして多くの壁を乗り越えるかあきらめるかをつきつけられる。
ありもしない幸せに古すぎて使えない
そして見てるだけの人間を数のために利用する。
「
「俺や
「まさか。 オマエたちの
「
少し
「俺たちは
人間達が存在しない
あとはわざわざ三田村がいうことはない。
「力をほしがる人間を探しに行く。 留守はたのんだ」
これも工夫するためだ。
*
逃げ場なんてない。
ストレス発散のために精神科医や教員OBOGがわたし達を『
性欲があるか無欲でいじめしかすることをしない周りの中学生ともうすごしたくない!!
どれだけ強くてもお前が悪い、お前が悪いとせめてくる。
味方してきた人間があらわれると社会が悪い、世界が悪いと話を聞いてくれない。
もういい。
もういいだろ!!
自殺を決意した女子中学生が飛び下りる瞬間を黒い空間がつつむ。
「このままオマエが死んでも周りは何事もなく過ごすだけだ。 もしオマエが電車に飛び込んで死んだとしても周りはオマエの死体や背景より自分の帰りが遅くなることにいらだつだけ」
分かってる。
でも死ねばチャラなのは事実!
「ならそのまま生きろだなんて無責任なことをいうつもり?」
闇の中で動く影は女子中学生に距離をとりながら語り続ける。
「そうは言わない。ただし
典型パターンか。
それができ、いや、もしできるのなら!
「数が多すぎる」
「なら人間としてではなく別の選択肢を使えばいい」
彼は闇の中から手を出し、女子中学生に渡す。
「これだけ?」
「もう歴史は変わっている。 オマエはこの世界では死んだことになり、人間としてではなく恐怖の
女子中学生はさりげなく死んだことにされたこの歴史と世界をもう許すことはなかった。
「
渡されたモノは女子中学生をおおいもうひとつの身体をあたえた。
「オマエの恨みは俺が晴らす」
かたは自分でつけたいと言いたかったが闇の中の影は本気で女子中学生が憎む全ての人間を
「そんな。だったら私がこの力を使う意味が!」
「意味ならある。 オマエの歴史を
女子中学生は
この人は人間。
そのはずなのに…。
「俺は
「だったらあなたまで悪事に手を染める必要もない!」
闇の中から彼は声にださず笑っていた気がした。
「受け取った対価を好きに使うだけだ」
女子中学生はあぶない相手に目をつけられたと思った。
しかしそうするしかない。
どのみち未来はないのだから。
命を救ってもらったのかは分からないがもう元にはもどれないことだけを女子中学生は覚悟した。
――ニュースにて
『
女子中学生はもう人間じゃないのかもしれない。
それでも謎の力を渡してくれたあの人は
改めてこの世では
――昨日のとある回想
「こ、これだけの人数を! がっ、はっはなせ……」
片手で持ち上げられた中学生はおそらく成人過ぎて間もない歳上だが若い男性に笑っていない目でにらまれ、ひすい色の水晶でできた右腕が獲物をねらうように中学生をゆさぶる。
周りには紫色の炎に沢山の死体。
たったひとりで?
「大切な仲間のためだ。 悪く思うな。
もう中学生に感覚はなかった。
おそらく腹をつらぬかれている。
いったい、どうしてこんなことに。
中学生は何も思い出すことなく殺されるだけだった。
* * *
「仕事は終わったか?」
「新しい仲間ができた。 そのために何人が相手だろうと熱くなるだけだ」
そうじゃない。
「左利きでも右腕は大切にしろ」
三田村は少しだけ笑って
「今日もうまい。 それと今後は身体を大切にするよ。 ありがとう
リスクはいつも人よりつきまとう。
そして新しい仲間か。
それでも
腕の傷からデータを映像にして新たな仲間を探し続けるために。
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