第25話

「うりゃーーー!! 全能力超底上げの【999】レベルアップだーーー!!」


 俺は残りの30秒を、全ての異能の力を、レベルアップに使った!!


 一時的だけど、レベルが999まで上がる!


「fart? That's a foul!」

(へ? そりゃ、反則だーーー!!)


 テロリスト集団のリーダーは、全身の筋肉を元へ戻して、叫んだ!

 そして、おでこに人差し指を当てて、何やらブツブツと言いだした。その途端に、テロリストのリーダーの周囲の空間がグニャグニャしてきた?!


「くらえ!」


 俺はテロリストのところまで超高速で走って、腹パンチ!!


「Argh! it hurts! I didn't make it in time!」

(ぐはっ! 痛い! 間に合わなかった!)


 テロリスト集団のリーダーは、ガクガクと膝から崩れ落ち、盛大に吐血をしてから倒れた……。


「やったね!」


 俺はステージ上の派手な服装の司会者と、アイドルグループたちに向かって、グッと親指を立てた。


「nice!」(ナイスの英語)

「好的!」(ナイスの中国語)

「bon!」(ナイスのフランス語)

「やったわね!」(ナイスの日本語 by利弧利戸)

「やったっしょ!」(ナイスの日本語 by英瑠璃)

「やるるーん!」(ナイスの日本語 by恵美)


「ふははははは! 日本語以外は何言ってるのか? わかりませんねえ」

 

 俺は周囲のテロリスト集団が皆、不気味なファン二人によって、倒れているのを確認してから司会者に向かって、これからどうする? という顔を向けた。


 派手な服装の司会者は、こっくりと頷き。


「まずは、人質たちを……おや??」

「あれれれれ??」


 何か変だ?

 その時、ホールの入り口のところから、田中のおっちゃんが叫んだ。


「匡助くーん!! 大規模な空間変異だ!! 会場ごと膨張破裂をして吹っ飛ぶぞ!! テロリスト集団の中に空間変異者がいるんだ!!」

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