第1回「短歌の秋」投稿作品(テーマ:赤)

古博かん

誰か云ひし憎しみ秘むる目は赤し吾があかすまじ血潮にぞ秘むる

たれ云ひし 憎しみ秘むる 目は赤し があかすまじ 血潮にぞ秘むる




(誰が言ったか、憎しみを秘める目は赤いという。私の憎しみは明かしたりせず、自分の真っ赤な血の中に秘めるよ)


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※原典は『晋書しんじょ』の阮籍伝げんせきでんより、阮籍青眼の故事。

 人を歓迎する目は青く澄んでいるが、冷遇する時は白目を剥いて応対した(笑)阮籍の逸話に由来する。

 それが仏教に取り込まれて、人を慈しむ目は青いけれど、人を憎む目は赤いという説法に化けたとか、なんとか。

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