　翌朝、俺たちは宿を早めに出発し、マリオたちから譲り受けた武器を手に、初めての討伐クエストに挑むことにした。朝の空気は冷たく、清々しい。街の喧騒がまだ眠っている中、俺たちはエルフリードの冒険者ギルドへと向かった。

　マリオたちから譲り受けた武器は、ただの代用品とは思えないほど質の良いものだった。俺の手には、黒い鞘に収められた細身の剣。エッジが鋭く、軽さと強さを兼ね備えた見事な作りだ。

　リリーは、シルバーのハルバードを手にしていた。両端に鋭い刃がついたその武器は、彼女の身長よりも長く、振るえば敵を一掃するほどの威力を持っている。

　モモには、重厚感のある盾が渡された。見た目はシンプルだが、表面には魔法の紋章が刻まれており、魔法防御にも優れているらしい。

　ギルドに着くと、俺たちが受けたい討伐クエストの内容を確認する。今回の目標は、街の外れに生息するゴブリンの巣を一掃すること。

(報酬は少ないけど、初心者向きみたいだな)

「このクエストは誰からの依頼なんですか？」

「確か、近隣の農家ギルドだよ。ゴブリンがその辺りの畑に被害を与えているんだ。農作物が荒らされて、家畜が襲われているって」

　モモの質問に掲示板に書かれていたポスターの内容を思い出しながら答える。

「それで、農家の人たちは非常に困っているみたいで、家族や子供たちもいるから、早く解決して欲しいらしい」

　依頼掲示板には、詳細が書かれていた。農家の名前や被害の状況、そして報酬についても記載されていた。

「そんなに被害が出ているんじゃ、急がないといけないですね」

　クエストを受けるために、俺たちはギルドの受付カウンターに向かった。クエスト内容を再確認し、必要な手続きを終えた後、俺たちは出発の準備を整えた。

「それじゃあ、さっそく出発しよう」

　俺がそう言うと、リリーとモモも頷き、装備を整えて出発の準備が整った。朝の光を浴びながら、俺たちは街を離れ、目的地の農家がある森の方へと向かった。。

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