寝坊した彼女がまさかの浮気してた⁉︎ってかなんでそんな堂々と二股宣言するんよ…

猫の集会

二股

 わたしは、本日デートなのに寝坊いたしました!

 

 や、やばい…。

 

 

 これで二回目です。

 

 

 しかし、交際してすでに五年以上経っておりますので、もう何回目かの数えきれないほどのデート数なのですが、だからって寝坊は、寝坊だよね…許されないよね。

 

 

 携帯を探して慌てて彼氏に電話した。

 

 

「ごめん‼︎アラームし忘れてた!」

 ときちんと謝りましたよ。

 

 そしたら彼氏は、

「おう、しょうがねーなぁ。まぁ仕事なのに寝坊じゃなくてよかったな。許すよ、こんな優しい彼氏で比奈ひなは幸せだな。」 

 

 と、すんなり許してくれた。

 

「ごーめん、ありがとう。急いで支度するね!」

「急がなくていいぞ。心臓発作でも起こしたら大変だからな」

 

「いや、わたし心臓の病気じゃないし…」

 

「油断大敵!慌てるといいことない。オレ車で迎え行くから安心して待っとけ」

「うん、わかった。ありがと。」

「あ、オレちょっと寄り道するから」

「わかったー」

「おい、他の女の子の家に寄り道かもしれないだろ、ヤキモチやかんの?」

「やかん。コンビニじゃろう」

「なんで急にばあさん口調、、」

「あはは、大介だいすけ運転気をつけてね〜」

「はーい」

 

 

 いつもこんなくだらない会話をしています。

 

 そして…

 車で迎えにきた彼氏。

 

 

 部屋で少しお茶するかと、サラダと冷たいデザートを買ってきてくれた。

 

 たぶんわたしが朝ごはん食べてないから買ってきてくれたみたい。

 

「めっちゃ美味しかったー。でも、ちょっと寒くなったかも。ごめん……わたしちょっと男の子をくるめてあったまってくるわ」

 

 と、いきなりの男の子との浮気宣言。

 

 

 …

 男の子ってなんなん?

 

 オレ…じゃなく?

 

 …

 

「え?どういうこと?」

 

 オレの言葉を一瞬聞いて比奈は、立ち止まり

「わたくし、二股しております‼︎絶賛二股中なのです!」

 と小走りで隣の部屋へ行ってしまった。

 

 

 はぁ⁉︎

 

 まさか…まさか隣の部屋に二股の片割れがいるん⁇

 オレじゃないもう一人のどなたか…なの?

 

 これは…もしかして、あなたと別れてこちらの新しい彼と結婚します‼︎パターンなの⁉︎

 

 

 いつから⁉︎

 

 オレはてっきりいつまでもラブラブだと思っておりましたが⁉︎

 

 でも…浮気なんて…そんなことあるはずないよね⁉︎

 

 ねっ⁉︎

 

 

 …

 

 

 …

 

 

 

 そして隣の部屋から、まさかのお声が聞こえてきましたよ⁉︎

 

 

 

 

 …

 

 

 

「わぁ〜、あったか〜♡」

 

 とか、くすぐったいよぅ〜とかね。

 

 

 

 オレはもう、オレじゃなくなる勢いだったよね‼︎

 

 

「ちょっと、あけるからね‼︎」

 

 

 ドアを開けると…まさかの…

 

「ハムお〜、もふらせて〜」

 と、ペットのハムスターをてにのせてもふりだした。

 

 

 

 なんだよ…びびらせんなや…

 

 たしかにいつもハムスターの話してたわ。

 かわいい、ヤバいって。

 

 …

 

 まぁオレは比奈を信じておりましたけどね…。

 

 えぇ。

 

 そんな絶賛、心の浄化中のオレをよそに、幸せそうにハムスターをモフる比奈。

 

 そんな比奈が可愛らしくてオレは、比奈を包み込んでモフった。

 

 

「オレたちは、三人家族だ。みんなかわいいでちゅね〜♡」

「そうでちゅね〜♡」

 

 と、チュ〜チュ〜言いあいチュ〜を交わすのでありました。

 

 

 

 おしまい♡

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

寝坊した彼女がまさかの浮気してた⁉︎ってかなんでそんな堂々と二股宣言するんよ… 猫の集会 @2066-

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ