9話 熱が1番辛いよね
ひとまずはエンディングをどちらにも展開できるように進めていきます。もしかしたら時間の巻き戻しが
あるかも…
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人生初の友達を作った翌朝。
いつもより早く目が覚めた。目的を達成したから
体が元に戻っている…事を期待してはいたのだが、
戻っていなかった。これについて考えようとする前に体の不調に気づいた。体が熱っぽい。
念の為熱を測ってみたら
『38.4』ちなみに平熱は36.4度。
体の怠さと眠気のダブルパンチでもう一度夢の中へと連れ込まれいった。
◆
何事もない日々が始まる。
いつものように準備を終え、瑠奈と学校へ向かう。
今日はやけに人通り、車通りが少ない。
というか今の所1人も見ていない。
心のどこかで違和感を覚えながらも、学校へと足を進める。
街に変化が見られたのは、バス停に着く直前。
今までは人の1人も居なかったのに、突然反対車線からトラックが現れる。
というか…こちらに向かって来ている…瑠奈はそれに気づいていないようで、歩む足を止めようとしない。
いよいよ瑠奈の元まで200Mほどの距離まで近づいてくる。トラックはブレーキも踏もうとせずに瑠奈の元へと突っ込んで行った。必死に瑠奈を庇おうと動いてももう遅い。
そこで意識は途絶えた。
◆
「ーーーーーーちゃん…お兄ちゃん!」
瑠奈の声で目が覚める。どうやら良くない夢を見ていたらしい。馬乗りの形で瑠奈が体を揺すってくる。
「ん…あぁ、なんか熱あるっぽくて…ごめん、今日
学校パスで…」
むぅって顔で見てくる瑠奈を尻目に、もう一度眠ろうとすると瑠奈が僕の掛け布団を引き剥がしてくる。
「瑠奈…寒いんだけど…」
「お兄ちゃんが学校休むなら私も休むよ。」
「…?なんで?」
「お兄ちゃんのこと看病しなきゃでしょ?」
「熱なんか寝てればなお…」
「駄目!」
瑠奈は本当に休むつもりらしい。
熱ぐらいなら寝てれば治るのにな…
看病してくれるのは嬉しいけど…兄の
◆
瑠奈が作ってくれたおかゆを食べてから布団にくるまっていると、スマホの着信が鳴った。
見てみると凛華さんからのようだ。
凛華
『瑠奈も休んでるけどどうしたの?(心配そうに目を伏せる猫の絵文字)』
どうやら僕たちの心配をしてくれたらしい。
…嬉しいね…友達ってこういうものなのか…
未来
『僕が熱出たってお姉ちゃんに伝えたら、お姉ちゃんが看病するって言い出して…そんな感じです。』
それからしばらくしないうちに返信が届いた。
凛華
『えー!大丈夫?お大事にね!』
未来
『ありがとうございます』
そんなやり取りを終えたら再び眠たくなってきた。
◆
熱による体の怠さがピークを迎え、辛くなってきた時にドアが開く。どうやら瑠奈のようだ。
「お兄ちゃん大丈夫?ちょっと体拭くから服脱がすよ」
服ぐらい自分で脱げるんだけどな…もう抵抗する元気も無いため、瑠奈に服を脱がされる。…介護?
瑠奈はこう…なんというか生活力…が凄い。さぞかし
モテるんだろうな…兄妹なのに何故ここまで差がついてしまったのだろうか…
と、自虐をしてるうちに体を拭き終わったらしい瑠奈に着替えを渡される。
僕には少しサイズの大きいパーカーとホットパンツ…
何時ぞやの買い物の時に近い服装だ。結局こういうのが一番動きやすくて良いんだよね…
着替え終わったらすでに瑠奈は居なくたっていた。
寝たあとだと言うのに、安心…?で再び眠たくなる。
◆
再びドアが開く音が聞こえて目が覚める。
ドアには瑠奈…と凛華さんが居た。
え?なぜ?
「未来ちゃん大丈夫ー?心配だから瑠奈に聞いて
家来ちゃった。」
『ω』のような顔をしながら凛華さんが言う。
いやうーん嬉しいんだけど…抱きしめるのは辞めてくれないかな…
瑠奈に助けを求めようと瑠奈の方を向くと、瑠奈も
一緒になって抱きしめてくる始末。
もう一度ドアが開いたと思えば、そこには茜さんが
立っていた。
「未来ちゃん大じょ…何してんの?」
救世主茜さんにより、ようやく2人から解放された
僕は、唯一安心出来る茜さんの後ろに隠れる。
2人…瑠奈と凛華さんは拗ねているが、知ったことでは無い。なんなら僕が一番の被害者だもん!
「まあ未来ちゃんが元気そうで良かったよ…」
茜さんにも心配させてしまっていたようで、申し訳ない気持ちでいっぱいです…
◆
僕の様子を見に来てくれた2人はしばらくしたら帰っていた。僕も瑠奈のおかげで熱も下がってきていて、
本当に頭が上がらない。…もう瑠奈が姉でいいんじゃないかな…そう思う程には瑠奈が完璧…?だし、僕が
無能すぎる。
晩ご飯はもう食べたため、風呂に入って早めに寝ることにした。
次起きた時には男に戻っていればいいな…と。
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