006 ~坊主に明日の空を尋ねる~

妻は音声配信アプリを利用していて、

推しの配信者を毎日のように聴いている。


主にミニマリストと称するお方の配信で、


時として夫婦対談もあるからと毎日早朝に欠かさず聴いている。


僕も布団の中で夢現に聴いているわけだが、

それを聴いていておかしいことに気が付いた。


配信者はミニマリスト、

お便り形式でそのミニマリストにリスナーから質問が飛ぶ……。


「会社で○○な人がいて……、一体どうすれば……。」


いや、それってミニマリストに尋ねることなの? と思う。


ミニマリストの配信なんだから、

ミニマリズムに関する質問をするべきなのでは、と思う。


まるで、「坊主に明日の空を尋ねる」ようなこと。


でも本当はわかっている。


大切なのは言葉そのものではなく、その言葉を、だ。


人は見たいものを見たいように見ると言われるけれど、

同じように、聞きたいことを聞きたいように聞く。


僕が言いたいことは、

周りの人にどれぐらい伝わっているだろう。


努力が必要だ。

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エッセイ:塾人と主夫の狭間で ― 9月編 安乃澤 真平 @azaneska

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