第10話 『きゅん』とは……?
いきなり、何を言い出すかと思われたかもしれませんが、
このサロンに通って下さる、10代乙女たちから
『恋をしたことがないから分からない』
『胸きゅんが何なのか、分からない』などと、
以前に近況ノートやコメントにお話を頂きまして。
その都度、ちょこっと触れてメッセージ的にお伝えしたんですけど
この『きゅん』『胸きゅん』なるものは、一言ではとても言い表せないものでして。
私も長年作品の中で色んなキャラでそれらを表現して来ましたが、
根本的なことをお伝えしてないなぁと思って、今回はそれをテーマにさせて頂きました。
『きゅん』とは、心のときめきや感傷に浸って切なく感じる感情のことを言います
では、例えばどんな時?とすぐに答えを知りたくなると思うのですが、
まずは、このきゅんとなるメカニズムをご説明致しますね
『きゅん』となる時、脳から3つのホルモンが分泌されます
①ドーパミン(快感)ハイになる時の状態
②ノルアドレナリン(覚醒ホルモン)心拍数を上げ、人を興奮状態にする
③アドレナリン(不安や緊張を感じるホルモン)どうしたらいいのか分からない状態の時など
男性なら、女性が髪をかき上げる、至近距離で上目遣いされる、足下に落としたものをそっと拾い上げてくれるなどの仕草できゅんとクラっとする人が多いとか
女性なら、男性がネクタイの結び目に指をかけ、気怠そうに結び目を解くとか、Yシャツのボタンを外し、筋肉が少し盛り上がった腕がチラ見するとか、ちょっと危ない目に遭った時などにさりげなく手を添えて危険回避してくれた時など、女性はドキッときゅんとしてしまう人が多いと言われてますよね
恋愛における、この『きゅん』とは、恋愛対象として判断基準になっている状態のことを示します
攻め落とすべき相手であり、攻略する対象と、脳が勝手にあれこれ悩んでいるというわけ
見た目や性格、物腰、会話やアクション、色々なデータを基に
脳が恋愛対象になるかどうかをホルモンの分泌によって判断しているというわけです
(難しい?そうよね、医学的なことを言われてもチンプンカンプンよねw)
恋って、心がときめくものと思われてますが、実際は脳が判断しているのですよ
それが目に見えないから、胸がドキドキ感じたり、きゅっと締め付けられたりするから、心でときめいていると思われてますけどね
実は、脳から必要なホルモンの分泌がなされているというメカニズム
素敵だなぁと思った相手に(←ドーパミンが出ている状態)
自分を意識して貰いたなぁ(←ノルアドレナリンが出ている状態)
好きになって貰うにはどうしたらいいのだろう(←アドレナリンが出ている状態)
この3つのホルモンが分泌されて、初めて『恋』を意識します
これが『きゅん』といわれる状態のことで、意識し始めるとホルモンが更に分泌されて、『きゅんきゅん』になるという仕組みです
『きゅん』を体験したことがないと思われがちですが、
実はこのホルモン、恋愛以外にも出ているんです
部活や勉強でやり遂げた時にドーパミンは出ますし、
音楽、色、想い出、匂いなどにも、感情が揺さぶられることがあると思います
おばあちゃんが作ってくれた昔ながらの手作りおやつ
好きなアーティストの切ない歌声
儚げな表情の少女の絵だとか、大好きだった先生の優しい笑顔とかね
これらにも同じホルモンが分泌されていて、
知らず知らずのうちに脳と心臓は『きゅん』という感情をインプットしています
それらが積み重なって、それぞれの『きゅん』の基準が決まってゆくというもの
だから、人によって『きゅん』の場所も違えば、度合も違って当然で。
長い髪の女の子が耳にかける仕草にクラっとくる男の子もいれば、
長い髪、ウザいから結っておけよ!みたいにズバズバ言う男子もいるでしょう
同様に、蓮条がアスリート体質?(その昔、プロボウラーを目指してたのでw)
だから、体を鍛えてる男子は結構好みで作品に起用してます
だけど、人によっては中性的な可愛らしいフェミニン系が好きな女性もいますし
ワイルドな男性はちょっと怖くて苦手、なんて言う女子も当然います
だから何が言いたいかというと、『きゅん』は人それぞれだし
いつの間にか、自分の中で構築されていて、日々心臓と脳に刺激を与えながら
経験値を積み重ねている……と言いたいんです
音楽でもお菓子でもゆるキャラでも、好きな漫画家のコミックでも
詩集や写真集、旅行先で写真を撮るのもいいし、ペットショップで可愛らしい動物に触れ合うのも、いつか心に響く『胸きゅん』の瞬間を築くための時間だということ。
焦らなくても大丈夫。
今はその蓄積している時間だから。
知らず知らずのうちに、あなた色の『きゅん』が出来上がるからね
どんな『きゅん』になるのかしらね?
ピンク色かしら?それともブルーテイスト?
まさかと思うけど、ダーティーなブラックだとか紫にきゅんきゅんしたら、
ちょっとキケンかも?!(;゚Д゚)まぁ、それもアリなんだけどね
年中お花畑の蓮条だけど、意外にも『きゅん』カラーは
紫とグレーとブルーが混じった感じの色目に、差し色でピンク系とオレンジ系が織り交ざってる感じがどストライクなの(なんのこっちゃですよね)
心に傷を負ってるようなキャラに愛着が湧くんです
何でもかんでも完璧な人より、ちょっと捻じ曲がってるところがあるくらいの人が結構好き、そんな人がひたすらに頑張ってる感じを、よく作品で取り上げます。
皆様も、ご自身の『きゅん』を思い浮かべてみて下さいね~~
きっと作品を書くうえで、1秒くらいは役に立つと思いますので。
ではでは、今日はこの辺で。
素敵な週末をお過ごし下さいませ~~
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