第2話

 【お兄ちゃん、なんか死んじゃえ!】


・・・ごめん。春、ごめん


____________


 教室 昼休み


 ヒロは先に


夏「ねぇ、ねぇ別れた妹さんの話しを聞かせてよ」


優「そうだな、可愛いく素直で優しくて良い妹だった」


夏「・・・普通の感想だね。」


秋「ちょ、春大丈夫??」


春さんの方から音がして見たら転んでいた。


優「大丈夫かな、春さん今転んでたけど」


夏「大丈夫だよ。それより優!!」


優「はぁ!!」


危なかった。いま見えるかも知れなかった。


夏「それで?」


ありがとう、夏話題を戻してくれて


優「うん、それで、・・・」


妹の可愛いかっま話を沢山した。

_______


秋「・・・春顔、赤いけど大丈夫?」


優「春さん熱なんじゃないの?大丈夫かな?」


夏「大丈夫だよ。看病はどっちみち秋さんがするしね、」


優「まぁそうか。それでね、離婚が決まってから」


夏「・・・うん」


優「妹は俺から離れたくないって言ってたんだけど」


夏「・・・お兄ちゃん大好きっ子だもんね」


優「うん、だけどお母さんに言われたの、俺はお父さんの方について行きなって」


春「えっ!!」


秋「どうしたの春?」


優「ご飯の量は減らし、お金もないから父親の方に行けって」


夏「クズじゃん、優のことを見捨てたってことだよね。」


春「なんでもない。いやあはは忘れ物して」


秋「忘れ物なんて珍しいね」


優「うん、それでも、虐待やネグレクトをする父親はマシだからね。」


夏「それはそうだね」


優「だから、俺。悲しいけどさぁ妹とは別れて俺は父親に着くことにしたんだ」


夏「そんな・・・」


優「俺は妹が大好きだったし、俺はともかく妹はこれからも普通に楽しく暮らして欲しかったんだ・・・だからさぁ最後に嘘ついたんだ」


夏「うそ?」


優「そう、もし俺に着いて行くって言わないように・・・本当はずっと鬱陶しくて嫌いだったって・・・隣にいてうるさいし、顔がキモい、一緒にいて恥ずかしかったって・・・あと妹が大切にしてた物を壊したり」


夏「お兄ちゃん、そこまでして」

夏の瞳から少し涙が出ている。


ありがとう、俺はこの話を聞いて貰えただけで気持ちが安らぐよ


優「うん、まぁそれほど嫌われてでも守りたかったんだよ大切な妹を、結果最後は妹に死ねって言われちゃったんだけど・・・良かったんだよな、これで守れ」


ドンと!!机が叩かれる。


俺も夏もビックリする。


夏「・・・っ!」


優「は、春さーん?」


横には泣いている春さんがいて


春「よくない!!何も良くないよ!!」


優「え、」


秋「ちょっと、春。まさか」


夏「なになに、まさか」


クラスメイトも一斉にこの優の机を見ている。


春「ずっと、辛かった・・・寂しかった・・・」


優「は・・・る」


春「何も知らない癖に!!私の気持ちも考えないで!!私は、お兄ちゃんと居たかった。どんなに辛くても酷くてもお兄ちゃんと一緒が良かった!!」


クラスメイトは驚く、と言うかみんな優と夏の会話を盗み聞きしていたのだ。


だから、みんな驚いているが、これは3人が作った劇でもなく、ガチの再会であることを察し黙っている。


「・・・でも、でも!!俺もそれ以上に幸せになって欲しかった。」


優は服を脱ぐ、その体には虐待で付けられた傷がそこら中に有る。


 クラスメイトはまた動揺して、夏を含めて何人かは涙を流していた。


「お前に、春にこんな傷を背負わせたくなかった!!痛かったさぁ辛かったさぁ!!俺だって春と一緒が良かった!!」


春「なら、そうすればよかったじゃん!!私だって!!お兄ちゃんと一緒なら」


優「いいや!!俺は間違ってない!!今の春は元気で楽しそうだし、クラスの恥で春を見たらすごく可愛いくて眩しいくらいだし、やっぱりそんな可愛い子にはこんな傷は似合わない。


春「・・・お兄ちゃん」


優は春の両腕を握る。


優「可愛くなってありがとう、元気で居てくれてありがとう。誇れる妹になってくれてありがとう」


優は溢れる気持ちをこれ以上なく伝える。


春「・・・うん、うん」



だが、同時に何より溢れ出てくることがあった。

優 「あと、あと何で今まで!だまってたんだよ!」


春「それは!!お兄ちゃんが!!最後にあんだけ酷い態度とるからじゃん!!」


優は殴られる。そして上半身裸なまま倒れる。


優「確かに嫌いな人と話したくない気持ちは分かる。俺に黙ってたのも納得する。でも!!だけど!!普通に半年以上同じで会話も一度も無しは気づくじゃん」


優は笑顔で涙を流しガクッと力尽きる。


夏「ゆう!!ゆう!!」


そこに、夏が駆け寄る、


夏「ゆう、ゆう」


夏は泣きながら笑顔で優を頭を持ち


夏「優、アンタもずっと友達少ないのは気にしては居たのね」

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