トラック3:癒しのマッサージタイム

5:引きこもりゲーマーな妹とティータイム!

あ、おかえりなさい。

遅かったね、どこ行ってたの?


おみやげ……って、なんだろ、その箱。


え、開けていいの?

何が入ってるのかな……。


(※ごそごそと箱の中身を確認する)


あー! これ、ケーキじゃん!

しかも、駅前で美味しいって評判のケーキ屋さんのだ!


うわー、このショートケーキ、すっごく美味しそう!

真っ赤なイチゴと、生クリームの飾り付けがすっごく綺麗……!


でも、なんで!?

今日ってなんか特別な日だっけ?


たまたま前を通って食べたくなったから買ってきたんだ。

へー、それで私の分も買ってくるなんて、気が利くじゃーん。


じゃあさ、早速食べちゃおーよ♪

私、ちょ~ど甘いものが食べたかったんだよね~~。


……あれ、どうしたの?

そんな意外そうな顔して。


今回は勝負を挑んでこないのかって?

私だって、お兄ちゃんの顔を見るたびに対戦を挑んだりなんかしないよ。

目があったら勝負を挑んでくるNPCじゃないんだから。


まぁ、確かに勝負も大事なんだけど、今はそれよりケーキのほうが大事!

はやくはやく~!

私はフォークとお皿取ってくるから、お兄ちゃんは机の上きれいにしといてー。


(※ケーキを食べる準備が完了する)


ケーキを食べるときは、やっぱり紅茶が合うよね~。

ティーポッドに茶葉を入れて、お湯を注いでっと。


お兄ちゃんにも注いで上げるね♪


(SE:紅茶を注ぐ音)


なんか『午後のティータイム』って感じでおしゃれ~!


さて、準備もできたことだし、もう食べていいよね?


いただきまーす!


……ん~! おいし~~!

生クリームの控えめな甘さにイチゴの酸味が凄くマッチしてる!

スポンジもふわふわで美味しい~♪


これは人気になるのもわかるね。

いいお店見つけちゃったじゃん。


へー、お兄ちゃんはショートケーキじゃなくて、モンブランにしたんだ。


ふーん、じゃあさ、お兄ちゃんもショートケーキ、ちょっとだけ食べる?

一口くらいなら食べてもいいケド?


……へへっ、一口交換する気満々なの、さすがにバレちゃったか(笑)


だって、どっちもすっごく美味しそうなんだも~ん。

ね、いいでしょ? 一口だけでいいから!


……いいの? あはっ、やったー♪


じゃあ、まずは私のショートケーキから食べていいよ。

マジでおいしいからさ、食べなよ。


ほら、あーん。


あれ、どうしたの?

もしかして、恥ずかしいの?


くすくすっ……お兄ちゃんってば、私たちは歯磨きまでしてあげた仲だというのに、今更あーんされるのが恥ずかしいの~?


えー、食べないんだったらぁ~、私が食べちゃおーかなぁ。

ほら、早くしないとなくなっちゃうよ?

3、2、1……


(※あーんされたケーキを食べる)


ふふっ、誘惑に負けちゃったかー。


どお? 美味しい?

そ、よかった。

せっかく買ってきてもらったわけだし、この美味しさはしっかり共有しないと、もったいないからね~。


じゃ、お返しに、私にもそのモンブラン一口ちょーだい。

兄妹がいると、こうやって違う味を食べられるのがいいよね~(笑)


(※一口分のケーキを妹の顔の前に差し出す)


……ん、お兄ちゃん、何してるの?


ま、まさか、お兄ちゃん、私にあーんしてるつもり……?


ふ、ふーん。そっか。そういうことしちゃうんだ。


別にそれ、私にはしなくてもいいんだよ?

普通に一口貰うだけでいいし。

モンブランの上に乗ってる、栗だけを食べたりなんかもしないからさ……。


恥ずかしいのかって?


うっ……べ、別にそんなことないからっ……。

ああもう、今のケーキを食べたい欲求がMAXな私の前に、その程度の障害は何の苦でもないよ!


お言葉に甘えて、一口貰っちゃうから!


あーん!


(※妹はモンブランを一口食べる)


ん~~~~! 美味しい!!

ショートケーキとはまた違う、栗の甘さとクリームの滑らかさが調和していて美味しい!


どっちも美味しくて、ほっぺが落ちちゃいそう。

なんか、あっという間に食べきっちゃいそうだなぁ。


(※妹と二人、ケーキを食べる時間を楽しむ)


あ~~、美味しかった。


なんていうか……その、ありがとね。

ケーキ、とっても嬉しかった。


お兄ちゃんってさ、普段はぼ~っとしてて気が利かないくせに、たま~にこういうことしてくるよね。


なんか、むかつく。

ふふっ……うそうそ、冗談だよ。


次は別の種類のケーキも食べてみたいね。

そのときは、もちろん、また一口分けてよね。


あ~、なんかお腹がいっぱいになったらさ、ゲームしたくなってきちゃった。

いつもご飯を食べたらすぐにゲームしてるから、習慣になっちゃってるのかも。

なんとかの犬……ってやつだね。


お、珍しくお兄ちゃんもやる気じゃーん。

ひひっ、それじゃあバトルといきますか~!


負けが続いちゃってるけど、私の力はまだまだこんなもんじゃないよ。

ケーキを食べて、幸福度MAXの私は、最強なんだから!


今度こそ、ぜ~ったいに勝って見せるからねっ!

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