ひとつ、一つの歌がまるで高級な果物のような、豊かな潤いと馥郁たる香りに包まれています。詠み人の紡ぐ言葉は、深く広い知識に裏打ちされたもので、複雑に重なり合う様は、上質なミステリーを読むような満足感を与えてくれます。短歌を詠む方だけではなく、小説を書かれてるいる方、あるいは語彙で悩んでいる方にも是非とも読んで頂きたい。一時、深みのある艶やかな歌に、一緒に溺れましょう。