第6話

「ん~~探すのは言いけど、私、この邸宅の構造何にも知らないしな〜。」


そんなわけで

とりあえず館をうろつきながら探すことにした。








別にさらわましたとかそんなこと無いだろうし、いつか見つかるだろう。




「この部屋は…メイクルーム!」


「こっちは秘書室か?」


「ここ!」

「こっち!」


「この部屋だ!!」


……見つからん。


てか部屋多すぎでしょ、道迷ったわ。

最悪








あれ?ここ外に繋がってる。バルコニーかな。

出てみると、そこには2人のメイドの姿があった。


「ちょっと!ただでさえ人足りないんだからもう少し手際よくやりなさいよ!アンタ、ちまちまし過ぎなのよ。まったく…」


「ごっ、ごめんね…、」



あちゃ~アレは良くないね〜。

あの子怯えちゃってるじゃん。てか、いかにも相性最悪そ。The気が強い系女子とThe気が弱いです女子。


にしてもあの子めっちゃ手際いいな。

干し方完璧だし、シワひとつない。スゴ…



「こっちは終わったからあとは頼んだわよ。カゴは返しに行っておくわ。」



「あっあり…「じゃ。」



ありがとうと言おうとしたあの子の言葉を遮りとても手際いい女の子は桃色の髪を靡かせて、せかせかと歩いて行ってしまった。




「はぁ…。」



声かけてみるか。

「あのー大丈夫ですか?」


「えっ!あっえと、いつから…?」


「ごめんなさい、盗み見るみたいになっちゃって。2人が洗濯干してる時からですね。」


「そうなんだ。恥ずかしいとこ見られちゃったな。」


そう言ってヘラっと笑う。



「私は、ライラック。この間からここで働かせてもらっているから、あなたとは同期みたいなものかも。よろしくね!あっ、ちなみにさっき一緒にいた子はスイレンちゃんっていうの、あの子も私達と同期だよ。」



「そうなんだ!私は、シオン。よろしくねライラック。」


「うん。」



ぎこちない笑顔がよく似合う子である。

癒やされますな〜。






……はっ!


本題忘れてた。




「ライラック!出会って早々悪いんだけど、カルミアさんがあなた達のこと探してて…今、他の人達が何処にいるか知らない?」



「カルミアさんが?そっか、それは大変だね、早く戻らなきゃ。他の子たちは……」





ライラックの顔が少し暗くなる。そして、彼女は寂しそうに言っった。


「…たぶん、自分たちの部屋にいるんじゃないかな。」




・・・ナンジャソリャ。


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