第11話 遠征の準備

ドンッ


「…………」

「オークジェネラルだと思います」

「買い取りお願いするわ」

「か、かしこまりました」


「リル、オークジェネラルって珍しいモンスターなのかな?」

「う〜ん私も何回かは聞いたことがあるけど確かに珍しいかもね」

「お待たせしました。オークジェネラルの買い取り、金貨360枚でさしていただきます」


お、予想よりも高かったな。

これは嬉しいな。


「ありがとございます。これでお願いします」

「かしこまりました。そしてギルドマスターからお二人にお話があります」

「わかりました」

「ありがとございます。ではついてきてください」


「ギルドマスターの話しってなんだろね?」

「さあ?さっきのオークジェネラルのことじない?」

「かもね」


とか話してたらギルド長の部屋についた。


コンコン


「失礼します。お二人を連れてきました」

「ご苦労。入って来てもらって」

「どうぞ」


ギルドマスターは恰幅のいい初老の男の男性だ

ギルドマスターの部屋の第一印象は豪華ではないが、それなりに重厚感があるという印象の部屋だ。


「来てくれてありがとう」

「いえ」

「いきなり本題に入るがなぜ2人をここに呼んだかというと遠征に同行してほしいののじゃ」

「遠征?」

「そうだ、西の森の奥に行ってもらい現状の状態の確認をお願いしたい。遠征自体は5日間他のパーテと合同で行ってもらう」

「他のパーティ?」

「ああ、《あお水晶すいしょう》 《幻想げんそうほのお》 《月光げっこうはな》の3パーティだ」

「わかりました。これは依頼という形ですか?」

「そうだこれはギルドマスター直々の依頼だ」

「依頼報酬はどの程度ですか?」

「金貨200枚そして活躍に見合った量をあとづけしよう。そしてランクアップも候補に入れている」

「わかりました。この依頼受けましょう」

「おお!ありがたい。あとはそうだな……パーティ名を考えてもらおうかな。まとめて呼ぶためにパーティ名がほしいからな」

「わかりました。パーティ名は考えてまた後日報告します」

「了解した」

「それでは」


「パーティ名どうする?」

「………」

「………」


う〜んやっぱカッコイイのとかがいいよな

カッコイイ……龍とかドラゴンとか?


「そういえばレオンの武器の名前ってある?」

「あるよ《白銀しろがね》って名前だよ」

「それでいいんじゃない?」

「白銀?」

「そ」

「でも何かあと足したいな。強そうなやつとか」

「う〜ん…龍とか?」

「《白銀の龍》うんいいんじゃない?」

「ええ、なかなかカッコイイ名前だわ」

「よし、じゃあパーティ名は白銀の龍で決まり!」



「お金も貯まったしワンランク宿のレベル上げてみるか」

「あら、こことかいいんじゃない?」

「ん?」


《黄金の林檎亭》


うん。豪華!って感じじゃないけど気品がある感じだな。

「いいんじゃないか?ここにするか」


結構広いエントランスで今までのところとは違う感じを出していた。


「一人部屋をふt…」

「二人部屋一つで」

「かしこまりました」



「なんで二人部屋にしたんだ?」

「節約よ、節約」


ホントかな…

ま、リルが嬉しいそうだしいいか。


「今日どこか食べに行く?」

「いいわね。そうしましょ」


何気に外食するのは、初めてだな。

まあ、串焼きの鳥は食べたけど。


「どこにする?」

「う〜ん…そうね…」

「あまり高そうではないところでな」

「わかってるわよ」


てことで俺たちはそこそこ高そうだが少し庶民感もあるところに来た。


「じゃあ俺はオーク肉丼で」

「私はバットラビットの唐揚げで」


むしゃ。お!おいしいな!

串焼きの鳥ばっか食べてたせいかもしれないが文句なしでうまい。


「……。このあと買い物行くぞ」

「どうして?」

「遠征の準備だ。消耗品をいろいろ買っておこう」

「そうね」



「まずは食料だな。なんか適当に料理を買うぞ」

「あら、保存食じゃないの?」

「あぁ〜、俺にはアイテムボックスがある。その中では時が止まっているから料理でも大丈夫だ」

「アイテムボックス持ってるの?便利ね」

「そうだ。リルの荷物も持つよ」

「そうね、ありがと」


「あとは……何かあるか?」

「ポーションとかは買わないの?」

「俺が聖魔法を使えるから問題ない」

「万能なのね〜」


確かに。自分でもそう思う。


「服でも買いに行くか?」

「いいじゃない!そうしましょ!」


俺もこの一着しかないしな。

このさい買い揃えるのもありだな。

このときはまだ俺は知らなかった。

女性の服選びがとても時間がかかることに…


「ねえねえ、これどう?」

「いいんじゃない?…」


かれこれ2時間この調子だ。

俺の服はとっくに選び終わった。


「そうね〜…じゃあこれと、それと、あれにしようかな」

「かしこまりました」


や、やっと終わった。


「帰るか」

「そうね、だいぶ長い間選んでたから」


自覚はあるんだな


ん?なんだアイツラ?

うわー、明らかチンピラって感じ


「よー兄ちゃん。ひさしぶりだな」


ん?ひさしぶり?どこかであったか?


「チッまたあなたたち?」


知っているのか?……あぁ〜あいつらか。

いつかギルドの前で絡んできた。


「最近稼いでるそうだな。少し分けてくれや」


こういう奴らは一度痛い目見たほうがいいな。

俺が腰の刀に手をのばしたら


「おっと、抵抗などはしないことだな」

「そうさぁ!俺達以外にだっているのだからよぉ!」

「例えば…後ろとか?」

「ッ!」

「ゴハッ!」

「なに?!気づいていたのか?!」

「気配を消す魔術具を使ったのに?!」

「簡単なことだ。気配は消せても音は消せていなかった。素人だな」

「あとはあんたらだけね?」

「クソッ逃げるぞ!」

「にがすかよ!」


流石に殺すのはと思ったのであいた右手でそのまま殴った。


「ぐぼぉ!」


動かないな


「よし、気絶したな。なんかもらえるものもらっとくか」


う〜んとお金はまあ少しもらっとくか。

エードあとい一応ポーションなんかもあるな。貰うか


「ん?なんだこれ?」

「魔術具じゃない?」

「あぁ〜、あいつらが言ってたやつか」


鑑定しみるか。


気配断絶バニッシュ指輪リング


・気配探知などの気配を探知する魔法から認識されなくなる


これめっちゃ強くね?

う〜ん…でもな〜俺『暗殺者アサシン』とか『盗賊シーフ』じゃないからな…あんまり使い道ないんだよな〜。

まあ、そういう系のジョブの人がパーティに入ったらあげるか。

そうだ、魔術具で思い出した。


「リル。渡したいものがある」

「珍しいわね。あなたが私に何かくれるなんて」


悪かったな。


「連絡用のイヤリング形の魔術具だ。つけてみてくれ」

「わかったわ」


『聞こえるか?』

『ええ、聞こえるわ』

『うん、特に違和感はないないな』

『便利ね。どれだけ離れていても使えるの?』

『ああ、登録さえしていればどこでもつかえるぞ。

それにこんなふうに念話で会話しているから、会話しているとバレにくい』


「遠征の準備はこんなもんかな」

「そうね、楽しみだわ」

「だな」

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