第三話
「おはよう2人とも。思いのほか早く集まったね。渡した音源は聴いて、練習してくれた?予定よりも早いけど始める?」
ついに辿り着いたスタジオには、我らがサークル主の姿があった。
彼女は、月夜 詩音(つきよ しおん)。深夜にコンビニまで出かければ職務質問されること請け合いの幼い容姿と身長を誇る、我らの中での最年長の高校3年生だ。
色素の薄い肌と、白銀の髪はまるで妖精のようで、学校でも評判の美少女である。しかし、あまりに幼い容姿であるためか、ロリコン呼ばわりを恐れる男子達から言い寄られたことがないという、モテない美少女なのである。私が、このような話を知っているのは彼女が、私の学校の先輩でもあるからだ。
「そうね。時間はいくらあってもいいもの。早速始めましょう。」
「僕もいいよ。いやー、ようやく収録まで漕ぎ着けたねー。」
「何か不穏な紹介をされた気配がする…。まぁ、いいや。今から予約を前倒しできるか聞いてくるね。今は誰も使ってないみたいだから大丈夫だと思うけど。」
鋭いパイセンである。
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