第二話
私に話しかけてきた彼女の名前は、黎明 凛音(れいめい りんね)。私たち音楽サークルのイラスト担当。可愛いものが大好きなおしゃれ大好きな綺麗系ギャルである。身長は165cmと女性の平均身長158.6cm(厚生労働省発表の20歳女性の平均身長)よりも高く、スラリとした細身の体型をしている。私よりも1歳年上の高校2年生だ。
「いやー。AIイラストってやばいね。短時間ですっごい綺麗な絵ができちゃってさ。最近は、動画コメントでもAIより下手とか言われちゃって、僕悲しいよぉ」
「新しい技術だし、礼賛する気持ちもわかるし、実際すごいと思うけれど、気にしなくていいわ。私たちに必要なのはあなただから。」
最近のAI事情に触れながら、2人で音楽スタジオ目指して歩いていく。音楽スタジオに行くのに楽器も持たずに行く人間を未だに我々以外で見ていない。最初は受付の人にも怪訝な目を向けられたものだ。
「変な目で見られていたのって、雪菜がどう見ても音楽やる人の格好じゃなくて自転車乗りの格好だったのも原因な気がするなぁ。」
「やっぱり、楽器を持たないでスタジオに入るって、スタジオの人から見ると変よね。…そんな目で見ないで。分かっているわ。今はスポーティな格好程度になっているでしょう?」
彼女は、おしゃれに疎かった私に厳しくご指導ご鞭撻をしてくださった私のおしゃれの先生なのだ。彼女と出会って私の外見的偏差値は上昇の一途を辿っている。人間は社会的生物である。人間にとって人との出会いは本当に大事であり、欠かせない要素であり、求めてしまうものであるのだ。そして、私はこの出会いに感謝している。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます