Chapter.4 猫カフェ編
(SE…店内の穏やかなBGM、たまに猫の鳴き声)
「わああ、ねこちゃんがたっくさん……! これは余りにも癒しだよ、お兄ちゃん〜!」
「癒しデートプランに猫カフェを組み込んだリリは、もしかしたら天才かもしれない! ふっふっふ、敬うがいいのですよ〜」
「さあ、猫カフェに来たからには、ぜひともねこちゃんに足の上に乗ってきてほしいところ……! でも、ねこちゃんはツンデレだから、リリたちも『別に足の上に乗ってきてほしいとか思ってないのですよ〜』というツンデレ感を出して、惹きつけるしかないねえ」
「という訳で、お兄ちゃん。一緒に座りながら、ねこちゃんを誘き寄せましょう!」
(SE…主人公と凛々花がカーペットの上に座る音)
「それにしても、こんなに沢山のねこちゃんがいる空間って、本当に素晴らしいよねえ……来たばっかりなのに、帰るときを想像して名残惜しくなっちゃうよ〜……」
「はっ」(演技依頼…何かを発見した感じで)
「お兄ちゃん、耳貸して……! 見て、あそこのお姉さんの足の上で、ねこちゃんが眠ってるよ……!? う、羨ましすぎる〜! ど、どんな風にしてねこちゃんを呼び寄せたのか、すっごい質問したい……い、いいなあ……」(演技依頼……ささやき)
「え、仮にねこちゃんが乗ってきてくれたとして、素敵な服に猫の毛が付いちゃわないかって? ふっふっふ、お兄ちゃん、それは勿論想定済みだよ? 想定した結果としては、『クリーニングに出せば問題なし』なのです!」
「それにねこちゃんも、こんな可愛い服の上でゴロゴロしたら、最高の思い出になると思うんだ〜。早く来ないかなあ、ねこちゃん……リリの足の上、空いてますよ〜……」
「はっ」(演技依頼…再び何かを発見した感じで)
「お、お兄ちゃん……! 今度はあそこのお兄さんが、おやつを持ってねこちゃんたちから圧倒的な人気を得ているよ……! す、すごい、ねこちゃんパラダイスだよ! ううう、羨ましい……くう〜っ……」(演技依頼……ささやき)
「ん、リリたちも課金しておやつを買わないかって? ……実はね、前猫カフェに来たとき買ってみたんだけど、おやつがなくなると一瞬でねこちゃんが皆離れていったのが切なすぎて……だから今回は、リリの素の魅力でねこちゃんを呼び寄せたいの!」
「あ、お、お兄ちゃん! 見て見て、ほら、あのクリーム色のねこちゃん、こっちに近付いてくる……! わああ、ドキドキが止まらないよ……!」
「ほら、リリの足の上にどうぞ〜……おいで、おいで〜……」
「あっ、あれっ!? ねこちゃん、お兄ちゃんの方に行っちゃった……しかも、お兄ちゃんの足の上に乗った!? さ、さらに、くつろぎ始めた……! えええ、何で何で〜! さては、女の子のねこちゃんだな〜!?」
「む〜、リリの方がきっと柔らかな寝床を提供できるのに……まあ、いいや! 折角だから、そっと撫でさせてもらおうかな。そーっと、そっと……」
「わあ〜、すっごいふわふわ……最高の撫で心地だね……えへへ、よしよーし」
「はっ、ねこちゃん、急に向こうに行っちゃった……! 至福のひとときは短かった……うう、寂しいけどがまん、がまん!」
「それにしても、短時間でもねこちゃんを射止めたお兄ちゃん、すごすぎるよ〜! もしかして、ねこちゃんを惹きつけるオーラとかが出てるのかなあ? う、羨ましい……! リリにそのオーラを寄越すのです〜!」
「あっ、いいこと思い付いた! お兄ちゃん、ちょっと足を伸ばして、広げてみてほしいの。……うん、それでよし! ありがと」
(SE…凛々花が立ち上がり、主人公の前に座る音)
「じゃーん! こうやってお兄ちゃんの目の前に座っておけば、ねこちゃんはリリからオーラが出てるって勘違いして、足の上に乗ってきてくれると思うんだ〜。ふふっ、リリ、策略家でしょう? 褒めて褒めて〜!」
(SE…主人公が凛々花の頭を撫でる音 次の台詞中)
「えへへ……何度撫でられても、全く飽きる気配がないよ……これが、人から撫でてもらいたがるねこちゃんの気持ちなのかも……」
「さあ、準備万端! ねこちゃんおいで〜、今ならなでなでのバーゲンセール付きだよ〜」
「あっ……ほ、ほんとに近付いてくる! 黒色のねこちゃんだ……! その調子、その調子! リリのところまで、おいでおいで〜」
「ほっ……本当に、足の上に乗ってきてくれた……!」(演技依頼…感動している感じで)
「や、やったあ……うう、可愛すぎるよ、この黒猫ちゃん! 家族になりたい可愛さ! うちがペット不可のマンションじゃなかったら、すぐにでもねこちゃんと暮らしたいんだけどなあ……」
「えへへ、なでなでしちゃおっと。……すっごく、ふわふわ!」
(SE…黒猫の鳴き声)
「わあ、お、お兄ちゃん聞こえた!? 今、黒猫ちゃん、にゃあって鳴いたよ〜! か、可愛すぎる……うう、今からでも一軒家に引っ越して、この子と一緒に生活できないかなあ……」
「黒猫が目の前を通り過ぎると不吉、みたいな言い伝えがあるけどさ。リリ、全くもって嘘だと思うんだよね〜。だって今、こんなに幸せをくれてるんだもん!」
「ふふっ、この幸せも、お兄ちゃんのオーラのお陰かもしれないね? ありがと、お兄ちゃん!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます