Chapter.2 ご飯編

(SE…主人公の自室のドアがノックされる音)


「お兄ちゃん、お待たせしました〜!」(ドア越しの声)


(SE…主人公が立ち上がり、自室のドアを開ける音)


「さあ、一緒にリビングに行こう! れっつご〜!」(主人公の手を取り、引っ張っていく)


(SE…主人公が自室のドアを閉める音)


(SE…主人公と凛々花の足音)


(SE…凛々花がリビングのドアを開け、主人公が閉める音)


「ほら、こっちこっち……じゃじゃーん! お兄ちゃんのために、リリ特製のオムライスをつくってみました〜!」


「こだわりポイントはね、ライスの中にハムとソーセージを混ぜたこと! 二つの食感が楽しめて、とっても美味しいと思うんだ〜! それとね、もう一つ、卵の生地をちょっと半熟にしてみたこと! とろーり感が楽しめる仕上がりになったと自負してるのです、ふっふっふ」


「さあ、椅子にどうぞお座りくださいな!」


(SE…主人公が椅子を引いて座る音)


「ふふっ、ここで最後に、このオムライスにさらなる癒しを追加しちゃうよ〜……使うのは、側に置いてあるこちらのケチャップ! ちょっと待っててね〜……」


(SE…凛々花がケチャップを出す音)


「よーしよーし、いい感じ……あとは、目と鼻と口……わわっ、なんかごちゃごちゃになっちゃった〜……さ、最後にヒゲを……さ、さらにごちゃごちゃに……!」(演技依頼…段々と焦りを帯びていく感じで)


「…………。……じゃ、じゃじゃーん! どこからどう見ても、可愛くて癒されるねこちゃんです!」


「……ちょ、ちょっと、お兄ちゃん!? 今少し笑ったのを、リリは見逃さなかったよ〜!? ……気のせい? いや、絶対気のせいではなかったと思うの!」


「むむむ……失礼なお兄ちゃんに、攻撃してやる〜!」


(SE…凛々花が主人公の両耳を触ってくすぐる音 次の台詞中)


「お兄ちゃんが耳弱いのは、リリ昔から知ってるんだから! くすぐり、くすぐり〜……ふふっ、どうだ、参りましたか〜! というか、お兄ちゃんの耳たぶ、相変わらずもちもち! 何だかおもちを思い出すなあ、もちもち、もちもち……あ、参った? しょうがないなあ、リリは優しいから、この辺にしといてあげましょう……」


「まあ、ケチャップはちょっと失敗しちゃったけど、味はすっごく美味しいはず! 味がよければ、全てよし。さあ、どうぞ召し上がれ〜!」


(SE…凛々花が主人公の向かい側の椅子に座る音)


「……お味はどう、お兄ちゃん? ……めっちゃ美味しい!? ほんと〜!? よかったあ。頑張ってつくった甲斐があったというものですよ〜」


「…………。……はっ! よく考えたら、リリ、自分の分もつくっておくべきだった……!」(演技依頼…ショックを受けている感じで)


「え? 分けてくれるの、お兄ちゃん!? あ、ありがたすぎる〜! そしたら、あーんしてほしいなあ。はい、どうぞ!」


(SE…凛々花がオムライスを一口食べる音)


「わああ、確かにめっちゃ美味しい……! リリは今、自分のオムライスの腕前に感動してるよ……! 将来はオムライス専門店も夢じゃないかも〜、えへへ」


「ありがと、お兄ちゃん! お礼に、リリからもあーんしてあげましょう! スプーン貸して〜」


「え、気恥ずかしいからいい? そんなことおっしゃらずに! あ、あんなところにダイナミックな動きをしているUFOが……隙ありっ! ふっふっふ、スプーンゲット〜! リリは策士なのですよ〜」


「オムライスをすくって、っと……はい、あーん! ほら、寝たふりしないで、あーん!」


「……ふふっ、どう? リリからのあーんによって、さらに癒されるオムライスになったんじゃないかな? まだまだ沢山あるから、あーんし放題だね! 楽しみ〜」


「食べ終わったら、一緒に外に行こうね! パーフェクトな癒しデートプランを考えておいたのですよ〜、えへへ」

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